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2005年10月12日

京大職組、調査委員会「まとめ」の公表を エタノール事故民事裁判

京大職組
 ∟●病院支部・医療事故再発防止委員会機関紙「ひまわり」第23号を発行しました(05/10/06) (2005-10-11)

エタノール事故民事裁判、次回は11月8日 5人の証人(看護師)尋問に

京都地裁、101号大法廷
午前10:00~12:00 午後13:00~16:00

 エタノール事故、民事訴訟裁判が9月6日に再開され、当時の看護師長、副看護師長に対する証人尋問がありました(内容要旨は別掲)。ひきつづき11月、12月、3月と日程が組まれています。日時内容などは次のようになっています。傍聴にあたって、希望者が多い場合は、当日開廷前に抽選が行なわれます。

決まっている、次回以降の裁判日程
12月13日(火)101号大法廷
午前10:00~12:00 午後13:30~16:30
医師への証人尋問
3月1日(水) 101号大法廷
午前10:00~12:00 午後13:30~16:30
医師、患者さん両親への証人尋問

【寄稿】裁判を傍聴して‐先輩看護師(2年前退職)Mさんより
(9月6日)
1、証人尋問を聞いての全体感想
・ いかに医療事故に対して無防備な職場だったか、どの部門、どの職種も医療事故に対する知識もなく毎日仕事をしていたか、思い知らされたような気がする。
・ 確実に社会の意識、患者さんの意識は変わってきていたのに、病院全体の遅れは決定的であったと思う。
・ 京大病院その他の事例を教訓にして、患者さんを大切にした医療・看護活動をするためには、どのように職員は守られていかなければならないかが確立されつつあると思う。
・ 事故そのものを鮮明に思い出して切なくなった。
・ 証人席に立った二人のつらさと苦しさは大変なものだっただろうと思う。

2、尋問内容で記憶に残ったこと
被害者側代理人の質問より
①薬品管理のずさんさ
看護師長と副看護師長への質問なので、職責として薬品管理の責任があることを強調していた。事故のすべての責任が現場の管理責任にあるのでしょうか?
②患者さんを大切に思っていたか
事故がわかった直後の看護師の動き方や、診療科の打ち合わせ、病院当局との対策会議などでどれだけ患者の状態が優先して話されたか、何度も質問されていた。また、看護記録のなかで血圧の測定の数値が残されていないなど指摘していた。患者さんを大切にしていなかったのでしょうか?自分の経験からはどの職場もそのようなことはなかった。
③事故かくしの意図について
看護記録に事故の記録がない、報告書がない。教授を含めた診療科会議や副病院長との会議のあとも患者家族への説明がなかったことなどから、事故隠しの意図があったのではないか、指示が出されていたのではないかと繰り返し尋ねていた。
証人側代理人の質問の特徴
①薬品管理が多忙な現場に任されていた状況、よく似た容器やラベルで取り違いがおこりかねない不安を指摘しても、取り上げられるシステムがなかったことを、明らかにしようとしていた。
②看護職が病院全体の中での発言権を持っていない、薬品についてだけでなく、当時、病院の中で看護職が発言・提案をしていくシステムが不十分であった。
〔最近の京大病院の看護職場から〕
午後9時過ぎ「いま日勤が終わったところ」、「深夜勤務が終了するのは、たいてい午前11時は回るわ」などの会話が、相変わらず交わされています。一方、学内専用とされているホームページの「人事異動」を見ると、毎月のように「看護師に採用する」「特定看護師に採用する」(5年を上限とする採用)と掲載されています。4月には予定の採用があったはずなのに“そうか”毎月のように退職する看護師があとを絶たないということか。(K) ―医療事故防止へ参考図書や勉強会、職場の様子などを、紹介してください-


投稿者 管理者 : 2005年10月12日 00:08

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