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2006年01月28日

APU言語教師の新雇用方針についての一考察

APU POST
 ∟●APU言語教師の新雇用方針についての一考察

APUの全ての日本語教師が「嘱託講師」として再雇用される

今年からAPUでは、全ての日本語教師が「嘱託講師」として再雇用されることになりました。APUという場を構成する学生と、運営陣にとって、この新しい雇用方針は、議論すべきトピックです。
 APUは新しい大学ですが、これまで国際的ネットワークを構築することに成功してきました。APUは、このブランドイメージを作り上げるために莫大な投資と努力をしてきました。今回の新雇用方針の導入は間違いなく、このブランドイメージに大きな影響を与えるでしょう。それはもちろん、立命館学園にもです。

……(中略)……

日本語教師は評価されるべき存在
 
 私たちは、教員たちの仕事に対する献身を無視してはいけません。学生の日本語レベルはこれらの教員にかかっています。そして、教師が教育にどれほど専念するかが教育の質において重要です。
 彼らは一生懸命に、彼らの仕事を愛し、働いています。こういった教員を尊敬すべきです。APUはこのような努力を評価し、さらに質を高めていく努力をするべきです。これらの教師は、APUの理念に共感し、仕事をしています。ですから、彼らの貢献はAPUの将来にとって重要なのです。
 新しい雇用方針は彼らの仕事に対する意欲をかりたてるでしょうか?この方針を採用しても、教員の数は減らず、授業は行われるでしょう。しかし、教員たちの意欲は低下し、教育の質は低下します。(このまま教育の質が落ちて、私の日本語力があがらないまま日本企業に就職したとしたら、私の上司から文法の間違いを指摘されるかもしれません。それは恥ずかしいことです。そうなる前に大学教員に文法の間違いを指摘してもらいたいです。)このように、新しい方針導入は良いものとは言えないと思います。日本語が十分に習得できなかった学生は、APUへの学費の投資を浪費することになります。(卒業後に日本語を習得するのにかかる費用を考えてみてください。)これらの人は、日本語以外の面で優秀な能力を保有していながらも、日本の企業では働かないでしょう。それは「人的資本」の浪費をも意味します。せっかく日本に興味を持った優秀な人材を得るチャンスを逃しているのです。
 2つ以上の言語を話すと、APUの中であっても優秀とみなされます。言語教育の品質は重要で不可欠なものです。どんな方針もそれを侵害するべきではありません。
 私たちは、まだより良く変化する必要があります。 私たちは、一緒に変えていく必要があります。

What's New!? ・お詫びと訂正

紙面版APUPOSTの「これは、私達の問題ですーAPU日本語教師の新雇用方針についての一考察」の記事の冒頭に、「全ての日本語教師が非常勤講師として再雇用されることになりました。」とありますが、正しくは、「大学の経営者側は常勤講師の制度をなくし、数名の上級講師と多数の嘱託講師の制度にしようとしています。」でした。訂正して、お詫び申し上げます。


投稿者 管理者 : 2006年01月28日 12:42

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