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2006年02月01日

埼玉大学、大学おおうこの暗さ 労組が総括

埼玉大学ウオッチ
 ∟●大学おおうこの暗さ(2006.1.31)

大学おおうこの暗さ
埼玉大学労組が総括

 埼玉大学教職員組合(林量俶委員長)は2006年1月30日、同労組の第63回定期大会を開いた。大会は2005年の活動報告などを承認、新しい委員長に水谷忠良氏(理学部)、書記長に牧陽一氏(教養学部)を選ぶとともに、2006年度の活動方針などを原案通り承認した。

 大会冒頭で林委員長が、2005年の活動と総括を報告した。その報告の骨子は「大学当局は合理的根拠や将来への展望を示すことのできないまま経費節減を強行し、そのために学長権限の絶対化、学長批判の封殺をおこなった」という、非常に暗いものであった(総括全文)。特筆に価いするのは、総括文書が「合理的・客観的根拠=構成員に対する説明・対話を欠く、“権力者”の個人的な思い込み[趣味・嗜好]のグロテスクな集積物を生み出している大学運営」と、田隅体制を激しく批判している点である。

 このような田隅体制がもたらした埼玉大学の暗黒化を放置できないとして、2006年の労組新執行部の活動方針は、その最初に「国立大学法人埼玉大学の運営の正常化を実現させる取り組み」を書き込むことになった(新活動方針)。「雇用・勤務条件の改善取り組み」は第2項目に譲られた。労組の活動方針としては異例なことである。それほどまでに、冷え冷えとした暗闇が埼玉大学を取り巻いてしまったわけだ。職場である埼玉大学自体がおかしくなってしまった。労働条件の改善もさることながら、このままでは、職場の存続自体が危ぶまれる、という労組の危機意識のあらわれである。

 埼玉大学教職員組合の63回定期大会の議案書を取り寄せて、「埼玉大学再構築計画」と読み比べることをおすすめする。「再構築計画」がリストラ以外に「本学が生き残る道はない」と明言するほどまでに、大学がガタガタになってしまった理由が理解できるだろう。

(編集部 2006.1.31)


投稿者 管理者 : 2006年02月01日 00:23

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