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2006年04月06日

APU常勤講師解雇問題、大分県労働委員会による斡旋経過

APU常勤講師解雇をめぐる問題で,3月23日,大分地労委による斡旋が行われた。この結果については,APU労組のHPにおいて速報という形で簡単に報告されている。APU分会によれば,学校法人立命館側は「労・使委員の説得も全く受け入れず、生存権の確保を要求する組合側の最終提案まで拒否。問題解決の意思が全くないことが明らかになり、斡旋は不成立で終わった」とされる。下記に,この地労委における審議経過を掲載する。

APU側は4名、組合側は10名が参加。最初に、斡旋委員3名[公益委員・労働者委員・使用者委員]、APU側4名[副学長(委任状持参)、事務局長、副事務局長、アカデミック・オフィス課長]、組合側6名、労働委員会事務局(6~8名程)が一同に会し自己紹介。その後、

(1) APU側が退出し、組合側がまず調査を受ける。事前に労働委員会から指示されていたように、組合側の要求の根拠と、これまでの経緯の説明を行った後、質疑を受ける。組合側の譲歩案は、雇用継続の約束の有無は棚上げし、 学生を1.5倍にする4年間、実績のある常勤講師の雇用を継続し、その4年間の成果を見てその後の提案を大学側がする、4年間大学運営のために双方協力し、相互の信頼関係を作り、4年後のことについても話し合っていく、という内容。

(2) 次に組合側が退出し、APU側が調査を受ける。組合側は上記の譲歩案の対象者として、2000年から2002年に着任した日本語常勤講師8名を想定していたが、APU側は1名のみを対象者とする案と解釈。委員が解釈の違いを指摘したところ、8名についても1名についても受け入れられないと回答。

(3) 斡旋委員間での相談後、組合側に労働側委員を派遣し、APU側の上記対応を説明し、「今回は、緊急性のある1名に限定して雇用を確保するために歩み寄れるところを探り、他メンバーについてはしかるべき場で改めて話し合いをもつ」という趣旨の譲歩案を提示し、組合側は受けいれる。

(4) これを受け使用者側委員がAPU側の説得を試みたが、APU側は、99年の説明会の責任者は継続雇用を約束していないと言っているし、人事の根幹に関わることだから歩み寄れるところは何もない、と回答。

(5) 斡旋委員三者はこれ以上斡旋を進めても何ら進展なしと判断。労働者側委員がAPU側の上記の対応を組合側に伝え、残念ながら不成立になる、と言い渡す。

(6) 最後に、また全員で会し斡旋不成立で終わると公益委員が結論を伝え解散。


投稿者 管理者 : 2006年04月06日 00:01

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