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2006年04月03日

大阪工業大学不当解雇事件

京滋私大教連
 ∟●機関紙、第109号(2006. 3. 29)

大阪工業大学講師中根和昭先生への不当解雇事件

大阪私大教連 書記局

 
 昨年七月二〇日付けで大阪工業大学講師である中根和昭先生が懲戒解雇されました。理由は「研究協力もしていない学生に科学研究費補助金から謝礼金を支出した」というものです。理事会はその証拠を示さないどころか、「解雇通告が出る前に辞表を提出すれば退職金は保障する」と脅す始末です。この件について教職員組合が独自に調査したところ、そのような事実はまったく認められませんでした。

 九九年度に中根先生は教職員組合の書記次長として交渉の中心的役割を担っておりました。この時、理事会はセンター試験の監督料を一方的に削減しようとしましたが、その理由は全く説明に成っておらず中根先生を中心とした組合からの厳しい追及を受けました。思い余った理事会は地方労働委員会に斡旋を申請するという『前代未聞』の行為にでましたが、結局理事会は社会的に大恥をかき、監督料削減は思い通りにできないという結果に終わりました。理事会は「いつか処分する」と中根先生に対して露骨に公言していました。

 理事会は中根先生の『あら探し』の為の調査委員会をつくりました。その構成員は九九年度の理事会側の交渉メンバーです。委員会では不正をでっち上げるために学生を数時間も一室に閉じ込め七・八人でとり囲み、会話のすべてを録音するという『調査』を行いました。この様な『調査』は複数の学生に対して繰り返し行われました。授業があることなどお構いなしです。大学で補助員のアルバイトをしていた学生には「協力しなければ辞めさせる」との脅しをかけ、その学生はこれが原因で精神的に参ってしまい休学を余儀なくされました。理事会はこうして得た学生の証言だけを根拠に『懲戒解雇』という暴挙を行いました。

 現在、中根先生は不当解雇として裁判を継続中です。実際に研究協力があった事実は、実験のデータや試験片などの物的証拠が残っていますし、学生たちが理事会の調査が恐怖を感じさせるもので不本意ながら「していないと発言してしまった」と証言してくれましたので、今回の解雇の不当性はさほど難しくなく示すことはできるでしょう。しかし、たとえ中根先生が勝訴したとしても大阪工大理事会の体質が変わらなくては、この様なことがまた繰り返されるでしょう。理事会が自らの行為の反省し、中根先生が大学に戻ってちゃんと研究・教育に従事でき、学生達が安心して学生生活を送る事ができるようになるために、皆様のご理解ご協力をお願いしたいと思います。


投稿者 管理者 : 2006年04月03日 00:01

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