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2006年04月27日

東京都知事、現代美術を腹にすえかね カルチエ財団、展覧会の開会式でとんだ「とばっちり」

石原都知事のフランス語発言に抗議する会
 ∟●彼は酔っぱらっているのか?」――「リベラシオン」紙、「東京都知事、現代美術を腹にすえかね」を掲載

東京都知事、現代美術を腹にすえかね
カルチエ財団、展覧会の開会式でとんだ「とばっちり」

……

「彼は酔っぱらってるのか?」――普通、日本の式典は、ありがたいお言葉をもって華やかに開会を告げる。この日、開会の式辞の栄に浴したのは、炎と燃える(そして炎を燃やしたがる)東京都知事、石原慎太郎、73歳である。彼の隣には、カルチエ・インターナショナル会長ベルナール・フォルナス、東京都現代美術館館長・氏家齊一郎、カルチエ財団理事エルヴェ・シャンデスも顔をそろえている。会場のざわめきが徐々に静まる。しかし、石原は何も事前の準備をしていなかった。マイクを手に、正面の巨大スクリーンを見据えながら(そこには、硫黄質の雲、ボンデージ・アートの作品、暗殺された写真家アレール・ゴメスによる裸体などが映し出されている)、石原は、いくぶん口ごもりながら、いつもながらの歯に衣着せぬ言辞を繰り出した。

「都知事は酔っぱらってるのか?」――彼の最初の数語に「ショックを受けた」ある日本の有名スタイリストが首をかしげる。実のところ、東京都知事は、フロアの招待客たちを前にして、いつもながらのお家芸を披露してみせたにすぎなかったのだ。彼はすべてをぶち壊しにしてやろうと考えた。手加減などまったく抜きにして、彼は現代美術をこき下ろし、愚かしくもそれを西洋芸術だけの専売品のごとく描き出してみせるのだった。招待客に背を向けて話す尊大無礼、決めつけの口調と難解を装った語彙をもって、石原は、展覧会そのものをこっぴどくやっつける。たった今、案内付きで鑑賞してきたばかりの展示がよほど退屈だったのだろう。「今日ここに来て、なにかすごいものが見られるんだろうと思っていました。ところが、実際は何も見るべきものはなかった。」イヤホーンで同時通訳を聴きながら、ベルナール・フォルナスはぐっと息をこらえる。……


投稿者 管理者 : 2006年04月27日 00:07

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