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2006年05月31日

国立大学における教職員評価制度と成績主義人事管理

岩手大学教職員組合ニュースNo.1160
 ∟●第17回 全大教東北地区職種別懇談会 参加報告

第17回 全大教東北地区職種別懇談会 参加報告

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第3分科会:教職員評価制度と成績主義人事管理

1.山形大学の教員評価

 資料『山形大学における教員の個人評価』に基づき、山形大学の状況説明があった。
 全国大学認証評価と中期目標中期計画に沿って評価が行われることになり、年度末までに自己評価の報告をすることになっている。技術系の職員については別に評価がなされているとの事であった。

 この報告を受けて、次の2点の意見が出された。
 個人の教育研究目標を、教育、研究、大学運営、地域貢献の4分野(他に臨床がある)にわたり自己評価し、提出段階にあるが、評価内容や項目をあまり細かくしないで、大きな括りで評価をすることが良いのではないか。
 自己評価を行うことは、学問の自立、教育の自由を守ることから考えて、自己規律を守ることは社会的な意義があるとの意見が出された。

2.東北地区の大学の状況

 弘前大学では、評価はまだ始まっていないとのこと。
 秋田大学では、具体化しておらず、組合との交渉事項となっている。
 岩手大学では、評価委員会があり、山形大学と同様に4分野について評価し、評価委員会によって評価される仕組みになっていると報告した。技術系では目標設定と成果について制度が始まっている事を報告した。
 東北大学は法人化の最先端を走っており、評価分析室があり事務系は細かいところまで決まっている。
 福島大学では事務系職員の評価が行われている。教員の評価基準も決まっていない。

3.討論

 各大学からの報告の後に質疑応答があり、以下のような意見があった。
1.目標の設定と具体的な成果とのバランスの問題がある。
2.現在の業績評価の流れに不気味さを感じる。
3.業績評価は給与の適切な分配システムになりうるのか。
4.教育はチームで行うので、教育グループ評価が欠落している。
5.技術系の評価が教員の単純コピーにしてほしくない。
6.山形大学では教員の給与に反映させないとしている。

 以上をまとめると、教職員評価制度は、社会的責任を果たすという点では実施もやむを得ないが、評価基準も不明瞭で公平な評価ができるのかどうかが疑問であり、実際的に研究が活性化されることや教育効果との連動がなければ意味がない。……


投稿者 管理者 : 2006年05月31日 00:00

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