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2006年07月31日

「首都大学東京 利益17億」の裏

だまらん
 ∟●「首都大学東京 利益17億」の裏

「首都大学東京 利益17億」の裏

[2006/07/30]

1. イントロダクション
2. 東大の黒字との比較
3. 首大で起きていること
4. コンビニ化大学東京
5. 結論

1. イントロダクション

2006年7月1日(土)の読売新聞(東京地方版)に「首都大学東京 利益17億円」,「法人化後初の決算」,「研究拠点整備に活用へ」という見出しの3段抜きの記事がおどった.その記事の内容は,前日にプレス発表され,その後 首都大学東京 のサイトに 平成17事業年度決算の概要 (PDF)平成17年度決算の概要と「大学改革を加速する新たな取組」(PDF)大学改革を加速する新たな取組(概要版)(PDF)大学改革を加速する新たな取組(PDF) に掲載されたものとほとんど変わらなかった.読売新聞の記事は,簡単な大学側からの説明らしき言葉で締めくくられている.

...同大では「利益が出ても,都立のころは余ったお金として使いにくかったが,法人化によって大学の裁量で使いやすくなった」としている。

ほとんど法人側の発表通りのことを,そのまま大きな記事として扱うことに,疑問を感じざるを得ない.法人といっても,本来,ただ利益のみを追求する会社ではなく,教育という「公益」を支える法人なはずである.その意味で,法人の「金銭面」だけでなく,教育・研究の実態を少しでも明らかにする報道姿勢があってもよかったのではないか.
ちなみに,都立大・短大組合 のサイトに7月10日付の 「手から手へ」(2414号) が掲載されたが,「大学改革を加速する新たな取組」という勇ましいタイトルとはかなり違った大学の実情が見えてくる.
法人化して一年経った大学の実情はどうなのか,マスコミは知らんぷりをきめこんでいるとしか思えない.知事の「ひと声」と鳴り物入りで登場した首大のコンセプト「大都市における人間社会の理想像の追求」はどこへ行ったのか? だれも定義できなかった「都市教養」を初め,単位互換制度と比べてどこが利点なのかちっともわからなかった「単位バンク」制度,<そんなものまで単位にしてよいのか>という大きな疑問を投げかけた「ボランティア参加を単位バンクの単位と認定する」という摩訶不思議な制度,教育責任の放棄でしかない「英語教育外注」など,いずれも,都の発表の時には,大きな記事になっていたはずだが,その後,現場で始まっているはずのこれらの行方をまったく報道しないのは,どうしたわけだろう?

……以下,略。上記URLでご覧下さい。


投稿者 管理者 : 2006年07月31日 00:01

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