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2007年01月18日

大阪芸大不当労働行為事件、労働委員会で最終陳述で訴え ! 「重要な問題、急いで出す」

■私大教連おおさか 2006年12月20日号 NO.3より

大阪芸大 最終陳述で訴え ! 「重要な問題、急いで出す」

 大阪府労働委員会に不当配転と昇格差別で救済申し立てをしていた大阪芸大事件は、12月13日、最終陳述を終え、あとは命令を待つだけとなりました。最終陳述では山田実さんが口頭で以下の文章をいままでの思いを込め陳述しました。理事会側弁護士は渋面を作りながら、公益委員はじっと目を閉じ聞き入りました。命令は最終陳述を終えた後、6ヶ月以内となっていますが、公益委員は「重要な問題ですので急いで出すようにいたします」と述べました。

 私は1972(昭和47)年に大阪芸大に入学し、学生時代に恩師からは写真表現がいかに奥深いことかを学びました。そして卒業後は写真家・芸術家としての道を、この大阪芸大で歩もうと決意しました。人間を、自然を、ありとあらゆる物をありのままに一つずつ記録・表現するドキュメンタリー写真に人生を捧げようと思いこの大阪芸大で研究生活を始めました。しかし、学院の長きにわたる不当差別によって、その純粋な思いが踏みにじられ、粉々に砕かれたのです。私、山田実はもう52歳になります。31歳で専任助手に昇格して以来、今日まで21年間助手の地位にすえ置かれたままでいます。学院の昇格基準や他の教員と比較してもあきらかに異常に永い年月・異常に低い地位にすえ置かれていて、私の写真制作活動やその長年の経験を大学の教壇で生かす事ができないでいます。このことは、人生の半数近くの年月を大阪芸術大学で教育研究に従事した、大学人としての私、山田実の存在を理事会はすべて否定しており人権侵害だと思います。さらに不当配転では私をゴミクズのようにあつかいました。学院から提出されている書面には「山田にとってすばらしい研究条件の場に配転させた」ように書いてありますが、実際は研究者の私にとって学院が言う研究のための設備が充実したパラダイスどころか、私に用意されていたのは事務机と椅子だけでした。
 たとえ所属学科長が昇格推薦をしても昇格が認められないのは、何ら学術業績について判断する能力がない常務会と事務局管理職が昇格の業績判断をするなどとんでもない非民主的かつ不公正な事が学内で横行しているためです。それは私が労働組合の執行委員として長年活動をしていることを理由に昇格差別をしようという理事会の意思によって行われているとしか思えません。この不条理な学院のやりかたを正すのは、残念ながら組合だけではできないので、救済の申立をしました。私以外にもある組合員差別を悪いことである、という認識を学院に持ってもらうよう、この労働委員会がきちっとした裁定をしていただきたいと願っています。この大阪芸大には、素晴しい研究者、素晴しい学生がいて、私は大阪芸大が大好きです。
 だからこそ、このような不当労働行為によって、研究環境が阻害され、研究者の人生までも踏みにじろうという学院側の仕打ちには納得できません。公益委員の片山先生どうか一日も早く大阪府労働委員会で不当労働行為を認定していただき、このような見せしめ的な不当配転や昇格差別をやめさせ私たちを解放するよう公正な判断を示していただきたいとお願いして私の口頭意見陳述を終ります。


投稿者 管理者 : 2007年01月18日 00:07

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