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2005年01月19日

全文チェックできず=「予算不足」?-センター試験重複出題

時事通信(1/18)

 大学入試センター試験「国語1」で、特定の教科書に掲載されている詩人大岡信氏の評論文が出題された背景に、同センターの論文データベースが全文収録ではないためにチェックを擦り抜けていた疑いのあることが関係者の証言で18日、浮かび上がった。この関係者は「全文収録のデータベースでチェックするのが理想だが、独立行政法人の予算ではできない」と指摘した。教科書掲載文の重複出題という試験の公平性と信頼を揺るがす前代未聞のミス。不手際の周辺をもう一度探った。
 ◇データベース 問題作成の担当者はこれまでに使用された教科書と重複しないよう、教科書に掲載された文章の冒頭と末尾の部分を集積したデータベースを使って確認している。今回は(1)教科書のタイトルが「ピカソを一点買う」で、原文の「抽象絵画への招待」と異なっていた(2)文章の引用範囲が違っていた-ため、データベースで照合されなかった。データベースに全文が入っていれば、チェックできたとみられる。
 しかし、関係者は「著者の名前が一致していたのだから、データベースから得られる情報が限られているのを認識して、全文を確認すべきだった」とミスを認めた。
 ◇消える国語1 ミスが発覚した16日から翌17日夕まで、同センターに寄せられた批判や抗議の電話は十数件。大きなミスの割には、波紋は限定的に収まっているようだ。「国語1」の受験者は一部理系などの志望者とされ、例年、国語科目受験者の一割程度。50万人近い国語受験の大半を占める「国語1・2」で、同様ミスが起きたとすれば「波紋はもっと大きかった」と関係者は口をそろえた。新指導要領の下で、来年からは「国語1」はなくなり、国語科目は一本化される。
 大手予備校河合塾の国語科講師梅沢真由起さんは「この数年、ミスまではいかないが、もっと練られるべき出題が頻出している。現代文ではあえて抽象度の高い哲学的文章が出題されるなど、出題文の選定自体にかなり疑問がある。センター試験が限界に来ているのではないか」と指摘した。(了)


投稿者 管理者 : 2005年01月19日 01:15

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