研究者の地位と権利を守るための全国的ネットワークをつくろう!

2007年4月25日

北陸大学6年制薬学部担当外し問題、労働委員会が不当労働行為を全面的に認定

北陸大学教職員組合
 ∟●組合ニュース号外(2007.4.24発行)

石川県労働委員会、不当労働行為を全面的に認定
-6年制薬学部担当外し問題-

 4月24日、石川県労働委員会(石労委)から、6年制薬学部担当外し事件に関し、教職員組合へ命令書(写し)が送付されました。内容は組合側の主張を全面的に受け入れたものです。

 石労委での審理は2月16日に結審し、命令は当初3月中に出る予定でしたが、申立人、被申立人双方から提出された資料は大量であったため、精査に時間がかかり、4月に入ってからの命令になった模様です。

 石労委が認定した争点は、授業担当外しは「組合員であるが故に行われた不利益取り扱いであるかどうか」ということでした。それを判断するポイントは、①法人は組合を嫌悪していたか、②担当外しは正当な理由によるものか、ということ等でしたが、①、②とも組合側の主張を認め、①については、これまでの数々の事件から深刻な対立があったことを事実として認定し、②については、県労委の審理において初めて出された「基準」の運用は適正でなく、恣意的であったとの認定でした。

 命令書はさらに踏み込んで、担当外しが、他の組合員に対する見せしめ的な行為であること、したがって、これは「団結権」を侵害するものと認められ、組合に対する「支配介入」として、労働組合法違反に該当する、と判断しています。

 組合は、法人理事会が、公的機関の判定と命令を受け入れ、速やかに薬学部3教員の担当外しを改め、大学にこれ以上の混乱をもたらさないことを求めます。

 これまで、ご支援頂いたすべての皆さまに厚くお礼申し上げます。とともに、組合はもう一つの、担当外しと同根の解雇問題を抱えていますので、今後とも皆さまの変わらないご支援をお願い致します。

主文

1 被申立人は、申立人組合員である佐倉直樹、田端淑矩及び荒川靖に対し、平成18年4月から6年制薬学部担当教員であったものとして取り扱わなければならない。

2 被申立人は、佐倉直樹及び荒川靖に対し、平成18年4月から大学院担当教員であったものとして取り扱わなければならない。

3 被申立人は、本命令書(写し)受領後速やかに、下記文書を申立人に手交するとともに、縦1.5メートル・横1メートルの大きさの白紙に、楷書で明瞭に記載し、太陽が丘キャンパス第1号棟正面玄関横、第2号棟正面玄関横及び薬学キャンパス本部棟の正面玄関横に10日間棄損することなく掲示しなければならない(文書に記載する日付は、被申立人が申立人に対して、本文書を手交・掲示した日とすること)。

平成19年  月  日

北陸大学教職員組合
 執行委員長 林   敬 様

学校法人 北陸大学
理事長 北 元 喜 朗

 当法人が貴組合に対して行った下記の行為は、石川県労働委員会において労働組合法第7条第1号及び第3号に該当する不当労働行為であると認定されました。

 今後、このような行為を行わないようにします。

1貴組合員である佐倉直樹、田端淑矩及び荒川靖に対し、6年制薬学部担当教員から外したこと。

2 佐倉直樹及び荒川靖に対し、大学院教員から外したこと。


|