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2007年7月17日

安倍流「大学改革」と国立大学法人の行方

新潟大学職員組合
 ∟●安倍流「大学改革」と国立大学法人の行方

安倍流「大学改革」と国立大学法人の行方

世取山洋介(新大職組書記次長)

はじめに
 去る6月1日、安倍首相が政権の目玉としている「教育再生」のためのプラン作りにあたっている教育再生会議がその第2次報告を公にした。この第2次報告をめぐっては、既に公にされている第1次報告と合わせて、一般には、規範意識や「徳育」など、いわゆる新国家主義を基調とする提言や、学力低下問題への対応策である授業時間の10%増量問題にもっぱら関心が寄せられてきた。

 しかし、安倍政権による教育再生は、新国家主義に基づく改革だけから構成されているわけではない。それと同じくらいの重み、あるいはそれ以上の重みを新自由主義に基づく改革に置いている。学力向上政策も、それ単独で構成されているわけではなく、新自由主義教育改革の一環をなしているのである。

 以下では、第2次報告に示された新自由主義に基づく大学改革の内容を検討することとしたい。……


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