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2007年11月26日

獣医師試験漏えい問題で降格 元教授、地位確認求め提訴

■東京読売新聞(2007/11/23)

 麻布大(相模原市)の獣医師国家試験漏えい問題に絡み、教授から准教授に降格となったのは不当として、獣医学部の鈴木嘉彦准教授(60)が、経営する学校法人麻布獣医学園に、教授としての地位確認などを求める訴訟を横浜地裁に起こしていたことが22日、分かった。22日の第1回口頭弁論で、大学側は「処分は妥当」とする答弁書を提出し、請求棄却を求めた。
 訴えによると、鈴木准教授は2006年6月、国家試験問題を作成する専門委員だった同僚の准教授(54)(当時は教授)から、問題作成の協力を依頼され、参考資料として自分が作った10問を提供。同僚は内容をほとんど変えずに獣医事審議会に提出、5問が今年の国家試験に使われた。漏えいが問題となり、大学は同4月、鈴木准教授と同僚の2人を降格する人事を行った。
 鈴木准教授は試験前の06年11月、10問を受験生向けの講義に使ったが、問題の流用は知らされておらず、漏えいには関与していないとしている。鈴木准教授は「私が漏えいに関与したとの農水省の発表は、大学側のずさんな調査結果に基づくもの。やましいことはしていない」と話している。

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