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2008年3月26日

鹿児島国際大学不当解雇事件、最高裁決定を報じるマスコミ報道一覧

3教授「誠意ある対応を」 鹿国大解雇無効確定で会見

南日本新聞(3月25日)

 教員選考をめぐる懲戒処分は不当として鹿児島国際大学の三教授が地位確認などを求めた訴訟で,大学を運営する津曲学園の上告を最高裁が棄却した件で,三教授が24日,鹿児島市の県庁で会見を開いた。棄却により,同学園に対し,教授の地位確認と給与支払いを命じた1,2審判決が確定する。教授らは完全復帰や謝罪など「誠意ある対応」を学園に強く求めた。
 会見には,田尻利(72),馬頭忠治(55),八尾信光(60)の三教授と,支援団体関係者が出席。田尻さんは「教員としてシャットアウトされた時間を返してほしい」と再雇用を求めた。馬頭さんは「家族へ与えた不安も大きく,償ってほしい。不誠実なら損害賠償請求なども考える」として,謝罪と名誉回復措置を求めた。八尾さんも「この6年間に受けた苦痛と損害は大きいが,さしあたって学園当局の誠意を見たい」などと語った。
 控訴審判決などによると,同学園は1999年に同大経済学部の教員選考で不当な審査を行ったなどとして,2002年に3人を懲戒解雇した。学園側は「理事長が不在で,決定の通知の中身を確認できていないので,コメントできない」としている。

鹿児島国際大・地位確認訴訟:津曲学園の上告棄却-最高裁

毎日新聞(3月25日)

 教員選考に不正があったとして懲戒解雇された鹿児島国際大学(鹿児島市)の経済学部の3教授が雇用契約上の地位確認などを求めた訴訟で、最高裁第2小法廷(古田佑紀裁判長)は21日付で同大を経営する津曲学園の上告を棄却した。地位確認と賃金支払いなど原告側の主張を全面的に認める判決が確定する。
 判決などによると、99年度の経済学部教員公募で、馬頭忠治(55)、田尻利(72)両教授が選考委員として候補者を1人に絞り、八尾信光教授(60)が議長だった教授会で承認した。これに対し、大学・学園側が「科目に不適合な候補を選んだ」などと主張し、02年3月、3教授を懲戒解雇した。
 3教授らは24日、記者会見し、津曲学園理事会に「最高裁決定に従い、職場に復帰させる」よう求める声明を発表。「(解雇後)6年間の苦痛と損害は大変なものだった」などとし、謝罪と名誉回復など「誠意ある対応」を求めた。
 津曲学園側は「最高裁決定は把握したが、詳細は分からず、現時点ではコメントのしようがない。対応は今後、協議したい」としている。

鹿児島国際大訴訟 学園側の上告棄却 3教授の解雇無効、確定へ

西日本新聞(3月25日)

 教員選考で不正をしたとして、鹿児島国際大(鹿児島市)を懲戒解雇された田尻利さん(72)と八尾信光さん(60)、馬頭忠治さん(55)の同大経済学部の3教授が、大学を運営する津曲学園(永田治雄理事長)に解雇の無効確認などを求めた訴訟で、最高裁第二小法廷(古田佑紀裁判長)は24日までに、学園側の上告を棄却する決定をした。

 解雇の無効を認め、学園側に解雇とされた期間中の賃金支払いを命じた1、2審判決が確定する。決定は21日付。学園側は「決定書を見ておらず、理事長も不在でコメントできない」としている。

 3教授は24日、記者会見し、「学園側には職場復帰と謝罪、名誉回復を求めたい」「不誠実な対応をするなら損害賠償請求も検討したい」と話した。

 2審判決などによると、同大学は、99年度教員選考にかかわった3教授が、募集科目と合致しない候補者を不正に採用しようとしたとして、2002年3月に懲戒解雇。

 1審鹿児島地裁判決は「3人の行為に権限の逸脱や権利の乱用は認められず懲戒理由がない」と判断、2審も支持した。

解雇の無効 最高裁支持 鹿児島国際大学訴訟

朝日新聞(2008年03月25日)

 鹿児島市の鹿児島国際大学に懲戒解雇とされた教授3人が「処分は不当」と主張し,大学を運営する津曲学園に地位確認などを求めた訴訟で,最高裁第二小法廷(古田佑紀裁判長)は解雇無効と判断して地位確認と給与の支払いを命じた1,2審判決を支持し,学園側の上告を棄却した。決定は21日付。
 原告は経済学部の田尻利(72),八尾信光(60),馬頭忠治(55)の3氏。県庁で24日に会見した3人は「学園側に名誉回復を求めたい」と話した。控訴審判決などによると,学園側は02年3月,「教員選考で不正をした」として3人を懲戒解雇にした。3人はほかの研究者らの協力で研究を続けてきたが,学園側の処分を「教育者,研究者として致命傷になる言いがかり」と批判し,復職を求めてきた。

3教授解雇無効確定へ 最高裁 学園側の上告棄却

南日本新聞(2008年03月24日)

 鹿児島国際大学の三教授が,教員選考をめぐる懲戒解雇処分は不当として,地位確認などを求めた訴訟で,最高裁第二小法廷(古田佑紀裁判長)は「上告の理由がない」として,大学を運営する津曲学園の上告を棄却する決定をした。解雇を無効とし,同学園に教授の地位確認と給与支払いを命じた一,二審判決が確定する。決定は21日付け。
 控訴審判決などによると,同学園は1999年の同大経済学部教員選考で,選考委員や教授会議長だった田尻利(72),馬頭忠治(55),八尾信光(60)の三教授が,科目が不適当な人物を推薦したなどとして,2002年3月に懲戒解雇した。教授側は同年4月に地位保全と学内立ち入り妨害禁止を求める仮処分を申請し,認められたが,学園側が懲戒処分撤回の姿勢を見せないとして同年11月に提訴した。
 上告棄却を受けて,原告代理人は「妥当で当然の判決だ。判決に従い,学園側は早期復職など三人の救済を図ってほしい」と話した。
 懲戒解雇処分から約6年が経過。県内の大学教職員らでつくる支援組織によると,田尻教授は定年に達し,昨年8月に研究室を出ているという。

国際大教授裁判、解雇無効確定へ

KTS鹿児島テレビ(2008年03月24日)

 鹿児島国際大学の3人の教授が懲戒解雇の無効を求めていた裁判で最高裁判所は大学側の上告を棄却しました。これで「解雇は不当」とした高裁判決が確定しました。
 この裁判は鹿児島国際大学の教員採用をめぐって不正を行ったなどとして懲戒解雇処分となった3人の教授が処分は不当であるとして地位の保全を求めていたものです。
 一審と二審は教授側の訴えを認めていて最高裁も今月21日付けで大学側の上告を棄却する決定をしました。
 教授たちを支援する団体によりますと教授らは「名誉が回復された。すぐ復職させてほしい」と話しているということです。

懲戒解雇の3教授勝訴確定

MBC南日本放送(2008年03月24日)

 教員選考をめぐって不当に懲戒解雇されたとして、鹿児島国際大学の教授3人が、大学を運営する津曲学園を訴えていた裁判で、解雇を「無効」とした高裁判決が確定しました。教授らはきょう記者会見し、復職と謝罪を求めました。この問題は、今から6年前、鹿児島国際大学の教員選考に絡み、当時の経済学部長だった八尾信光教授ら3人の教授が、選考で不正をしたとして懲戒解雇されたものです。裁判では、一審、二審とも解雇は無効で判決確定までの賃金を支払うよう命じる判決を言い渡し、最高裁も今月21日付で学園側の上告を棄却。この判決が確定しました。記者会見した3人の教授は、一刻も早い復職と謝罪を学園側に強く求めたいとしており、誠意が感じられなければ、損害賠償訴訟も辞さないと話しました。津曲学園では「今後のことは理事会で協議したい」とコメントしています。

"懲戒解雇は無効"教授解雇で最高裁判決

KKB鹿児島放送(2008年03月24日)

 鹿児島国際大学の教授3人が大学の懲戒解雇処分の無効確認などを求めた裁判で最高裁は、大学側の上告を棄却する決定をしました。3人は職場への完全復帰や名誉回復のための謝罪を学園に求めています訴えていたのは鹿児島国際大学経済学部の八尾信光教授ら3人です。八尾教授らは、経済学部の教職員の採用をめぐって「科目にふさわしくない人物を推薦した」などとして2002年に懲戒解雇され、大学を運営する津曲学園に対して解雇無効の確認などを求めていました。

国際大懲戒解雇 3教授の勝訴確定

KYT鹿児島読売テレビ (2008年03月24日)

 鹿児島国際大学の教授3人が、教員選考をめぐる懲戒解雇は無効などとして、地位確認などを求めた裁判で、最高裁は大学を経営する津曲学園の上告を棄却、教授3人の全面勝訴が確定した。今後について3人は、学園側に誠意ある対応を求めたいとしている。


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