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2008年4月24日

京都私立大学教職員組合公費助成推進会議、私立大学父母家計負担実態調査(2007年度調査)を公表

京滋私大教連
 ∟●機関紙No132(2008.4.25号)

最低額を更新する生活費―求められる教育費負担の軽減策―

 京都私立大学教職員組合公費助成推進会議は、「2007年度私立大学父母家計負担実態調査」の結果をねっとわーく京都「大学特集号」(08年5月号)で一部紹介するとともに、冊子にまとめて公表しました。本調査結果では、高学費によって一層深刻さを増している家庭の厳しい経済状況が浮き彫りになるとともに、日本の高等教育予算と私大助成の増額の重要性を社会にアピールするものとなっています。今回は、調査結果の特徴を一部紹介します。
◆受験から入学までにかかった費用について
  受験から入学までにかかった費用は自宅生で154万903円(昨年比7507円減)、自宅外生で209万8469円(昨年比297円増)となっています。また、昨年同様「受験から私立大学入学までの費用(自宅外生)」の62%を初年度納付金(約129万8700円)が占めており、いぜんとして高学費負担が家計に重くのしかかる状況が浮き彫りになりました。
◆「入学の年にかかる費用」の総額は、自宅外通学者で297万4332円と依然として多額。自宅外通学者(新入生)の家庭では年収の3割を超える状況となっています。
  「自宅外通学者(新入生)」の「入学の年にかかる費用」は、総額で297万4332円となっています。これは、自宅外通学者(新入生)の家庭の年収(平均929万9672円)の約32%を占める状況となっています。

◆「奨学金」を申請する予定、あるいは既に受給しているとの回答は全体の46.0%を占める一方で、奨学金の「申請基準に合わない」(24%)、「返済義務があるため申請できない」(20%)との回答も。先進国の中で、給費制奨学金がないのは日本だけです。また、私立大学にかかる「教育費」の準備について、一部借入れ・全額借入れを合わせると約4人に1人が「借入れ」で調達しています。大学への納付金に対する負担感は、全体平均で約93%が『重い』(「大変重い」+「重い」)と感じており、大学生を持つ家庭における学費負担の大きさを如実に示す結果となっています。


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