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2008年4月14日

北陸大学教職員組合、「研究業績を待つまでもなく」授業担当させよ

北陸大学教職員組合
 ∟●組合ニュース、第270号(2008/4/11)

「研究業績を待つまでもなく」、授業担当させよ

2008年3月19日(水)、第5回団交が行われました。
 労務担当の松村理事は、2月19日の河島元学長に続いて、中労委の和解に反する発言をしました。
 松村理事:薬学部でも、大学が、全員一致協力してやらなければならない。
 教職組 :ならば、3人の先生を科目担当から外すのではなく、県労働委員会、中央労働委員会の判断に従って、担当させて、全学協力体制を造るべきだ。
 松村理事:それは、中労委の説明のように、論文を一本しあげるという条件でのことだ
教職組 :違う。論文は条件になっていない。中労委からの文章にきちんと書いてある。
松村理事:どこにある文章か。
 教職組 :(3月3日付けで、北陸大学の労使双方に宛てた中労委からの最新の文章を読みあげる)
「大学としては、荒川、田端両氏の研究業績を待つまでもなく・・・6年制薬学部の授業担当とする」(『教職員組合ニュース』269号)
第三者機関である、石川県労働委員会と中央労働委員会は、いずれの判断においても3人に科目を担当させることを大前提にしています。時系列に沿って、その判断を列挙してみます。石川県労働委員会「命令」は、歴史的文書として私たちの運動に刻まれています。

(1)07.4.23: 石川県労働委員会「命令」は以下の文面です。
①3人の担当外しは「不当労働行為」であり、「今後このような行為を行わないようにします」という文書を学内3箇所に張り出すよう命じました。
②「法人が組合の結成以来、組合に対して敵対意識や嫌悪感を抱き続けていた」
③法人が「組合活動を嫌悪し」、3人を「6年制薬学部設置に乗じて排除しようとの意欲をもってなされた」
④科目外しは、「他の組合員に対する見せしめ的な行為」であり、「組合に対する団結権を侵害するものと認めるのが妥当である」

(2)07.8.9:中央労働委員会で審議が始まり、最終日の1月11日まで続きました。この第1回目の8月9日に、中労委は、早くも3人に科目担当させよ、と大枠と方向性を示しています。科目外しが如何に不当であるかが一目瞭然です。
「本件事案の終局的解決の基本的方向に関し、佐倉直樹、田端淑矩および荒川靖を6年制薬学部の担当教員として取り扱うことを前提に・・・」(同252号)

(3)08.2.12:中労委『和解勧告書』 
佐倉、荒川、田端は、「実現可能な段階で、所定の手続きを経た上で、平成21年4月ま  での可及的速やかな時期に6年制薬学部の授業担当とする」(同268号)

(4)08.2.19:この日河島元学長は、明快に授業担当とする、という決定にもかかわらず、「論文提出が条件」と虚偽発言を繰り返しました。そこで教職員組合は、翌20日に直ちに中労委に「上申書」を提出し、経営側の和解書の意図的な曲解を訴えました。

(5)これに対して、3月3日付け中労委の回答が、冒頭の「研究業績を待つまでもなく」、授業を担当させよ、という文言です。・・・・


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