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2008年07月07日

学園発展の「阻害物」常任理事会は退陣せよ、立命館大学産業社会学部学生大会

http://www.kyoto-minpo.net/archives/2008/07/05/post_4292.php

 立命館大学衣笠キャンパス以学館(京都市北区)で3日、産業社会学部学生大会が開催され、常任理事会の退陣を求める「学園再生のための特別決議」を全会一致で採択しました。大会は901人が参加し、成立しました。
 特別決議は、特別転籍問題などで理事会が学生の声を無視し、経営を優先してきたことを批判。学生が「『本当に立命館に来てよかった』と自信を持って言えるような大学、学生の意見をよく汲んで教育を充実させるような大学を望んでいる」として、「もはや学園発展の『阻害物』でしかない常任理事会の退陣」を求めています。
 全体発言では「学生や教職員の声に理事会は聞く耳を持っていない。転籍問題のようなことを起こす理事会には辞めてもらうしかない」との怒りの声があがり、参加者から「いいぞ!」「そうだ!」などの声がかかりました。
 産社自治会の大月功雄委員長は「これまで理事会の良心を信じていたが、もはや学園の阻害物でしかない。退陣を求めていきたい」と決意を語りました。

学園再生のための特別決議

 私たちは今、学園が再び生まれ変わることを望んでいます。

 今年立命館大学は、定員を超過した生全科学部で入学したばかりの新入生に「特別転籍」を募りました。この「特別転籍」の措置は、定員超過による学生の不利益についてはほとんど顧みず、ただ「国からの補助金交付取り消しを逃れるため」に実施され、それに対しで社会的批判の声とともに、文部科学省から補助金を25%(約15億円)減額するという処分がなされました。そして、今回の特別転籍の実施は、経営を優先させるあまりに、本来通すべき学部教授会で話されることがないまま、正式なプロセスを踏まずにトップダウン的に常任理事会で決定し実施していたことも明らかになりました。

 近年、このように立命館大学では、大学の運営や方針を理事会の専決事項として、学生や教職員との協議を行なわず、教育より経営を優先させ、トップダウン的に決定していくという傾向が急速に強まってきています。その結果として、この特別転籍問題や、毎年の強行的な学費値上げ、昨年度問題となった総長・理事長の退任慰労金倍増、2005年度の教載員の一時金カットな.ど、学生や教職員の「声」を無視した運営が行なわれてきました。本来、立命館大学には「全構成員自治」という学園に所属するすべての人間でともに議論しながら学園をつくっていこうという理念があります。今、理事会はこうした理念をなげ捨て、学生の声を無視し、経営のために、大学の運営を独占しようとしています。しかし、理事会のトップダウンの大学運営が学生のために、また学園の発展のためにならないことは、今回の特別転籍問題の結果からも明らかです。

 「学費って高いと思いませんか」「いや、同志社にはいい勉強させてもらって、本当に感謝してるんで」先日、他大学へのヒアリング調査に出かけた際、週7回バイトをして学費を稼いでいる同志社の学生からこのような反応が返ってきました。今の私たちには、その学生がとても羨ましく思えます。

 私たちが望んでいる大学は、今の立命館のような、大学問競争の生き残りをかけて「表向きだけブランド化」したような大学ではありません。今いる立命館大学生や未来の立命館大学生のことを第一に考え、私たち立命館大学生全員が「本当に立命館に来てよかった」と自信を持って言えるような大学、学生の意見をよく汲んで教育を充実させるような大学を望んでいるのです。そして、理事会・学生・教職員が互いに信頼できる関係の中で、どのような大学を創っていくのかを話し合い、それを一緒にカを合わせて創っていける大学に再び生まれ変わることを望んでいるのです。

私たちはそのために以下のことを求めます。
一、学園再生のために、もはや学園発展の「阻害物」でしかない常任理事会の退陣
一、その後、新たに生まれる信頼関係の中で、今後の学園のあり方を全構成員で話し合う全学協議会の開催

二〇〇八年七月三日
産業社会学部自治会

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