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2008年08月14日

大学基準協会、専門分野別評価の方向性で研究報告

http://www.zenshigaku-np.co.jp:80/news/2008/news2008072321050101.html

大学院の質保証へ
教育プログラムの評価が重要


 我が国の高等教育にとって国際的に通用する質の保証は喫緊の課題。なかでも大学院教育の充実が最重要課題だが、財団法人大学基準協会はこのほど、「専門分野別評価システムの構築―学位の質保証からみた専門分野別評価のあるべき方向性について」と題する調査研究報告書を公表した。大学院の学位の質保証には専門分野別評価が重要との認識から、各専門分野で普遍的に求められる評価の視点を検索し、大学院における質保証に繋がる専門分野別評価の方向性を示したもの。

 この調査研究は、文部科学省の補助金(平成十九年度年度大学評価研究委託事業)を得て、同協会内の大学評価企画立案委員会ワーキング・グループ(生和秀敏主査)が実施した。専門分野別評価の方向性を研究するに当たっては、国公私立の全研究科を対象にしたアンケート調査を行い、また特色ある研究科の訪問調査、欧米における文献研究などを通じて専門分野別評価のあるべき方向性を研究した。そのうちアンケート調査の結果からは、我が国の大学院の抱える課題などが明らかになった。修士課程でも博士課程でも七〇%以上の大学が入学定員を割り、論文審査以外の教育成果に関しては基準が明確になっていない研究科が多く、授業は担当教員の判断に委ねられており、授業内容も試験問題も教員個人の裁量権の中で行われているのが現状で、改革の方向性としては、大学院が教育課程であるとの認識の徹底が最重要と指摘している。…

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