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2008年09月08日

横浜市大、医学部長謝礼問題 脳血管医療センター長人事、横浜市長に抗議書

http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20080903ddlk14040240000c.html

 ◇患者ら

 横浜市立大の謝礼金問題で現金を受け取っていた山本勇夫元教授が、市立脳血管医療センター(磯子区)のセンター長に就任した問題で、患者や家族らでつくる「脳卒中から助かる会」(上野正代表)が2日、この人事に対する中田宏市長あての抗議書を提出した。

 抗議書では、センターでは医療事故などで医師不足が続いていることを指摘し「後ろ暗い所のある人物が、センター長として規律とモラルを正し、向上させることができるのか」と抗議。中田市長にセンター長人事に対する考え方を回答するよう求めている。…

以下は,「脳卒中から助かる会」の「抗議書」の内容(同会のホームページより)。

平成20年9月2日

汚職判明後の脳血管医療センター長任命に対する抗議と質問
汚職 職を汚す事、職務に関して不正に金銭を取得すること等

「脳卒中から助かる会」
代表 上野 正(東京大学名誉教授)

Ⅰ 抗議 私達は、横浜市長が横浜市立大学元教授山本勇夫氏を橫浜市立脳血管医療センター長に任命したことに対し、以下の理由により抗議します。
 市長は、この抗議を正面から受け止め、善処して頂きたい。

1.山本勇夫氏の、橫浜市大医学部在職中の学位審査に関する汚職は、定年退職した後、センター長に就任する前に判明していた。
 一方、脳血管医療センターは医師不足が続き、看護部の規律が緩んで昨年のような死亡事故も起こった。このような時期に後ろ暗い所のある人物が、センター長として医師、看護師等職員の信頼を得て、規律とモラルを正し、向上させることが出来るものであろうか?
 私達はこの点を最も不安に感じている。

2.山本勇夫氏のセンター長任命には、市大からの医師導入への期待があったと言われるが、その市大自身が大量の汚職者処分で揺れている。
 横浜市大以外の大学や、全国の病院の医師から見て、汚職判明後のセンター長就任はどう映るであろうか? 汚職直後の人物が学長に天下った大学や、頭取に天下った銀行の社会的評価を考えれば明らかである。
 今回の人事は、センターの信用を大きく傷つけ、優れた医師を広く集める上でも障害となる。

3.横浜市では、バス料金の多額横領事件、幹部職員の不法な選挙運動、今回の学位審査汚職事件など、数々の規律違反、不法事件が続いて居る。
 横浜市は、コンプライアンスの重視を一応は強調しているが、今回のセンター長人事は、市の重要ポストへの職員採用にあたって、汚職などは事実上何の障害にもならない事を示しており、不法行為、汚職などは増々広がるであろう。…


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