研究者の地位と権利を守るための全国的ネットワークをつくろう!

2009年02月09日

日本学生支援機構の「奨学金」が貸金業に…返還「延滞者」をブラックリストに

レイバーネット
 ∟●奨学金ホットライン開設のご案内

《日本学生支援機構の「奨学金」が貸金業に…返還「延滞者」をブラックリストに!》

 機構はこれまで、「奨学金制度を維持」するには、現在の貸与制度による返還が不可欠としてきた。その「返還金回収強化策」「延滞者の多重債務化防止」を名目に、個人信用情報機関への延滞者情報の提供準備を始めています。
 機構によると、延滞者の情報は返還完了まで登録され、延滞が解消された場合も延滞解消情報が5年間登録される。延滞者として登録中は、ローンだけでなくクレジットカードの契約も拒否され、社会生活に大きな支障をきたします。さらに、機構以外からの信用情報を入手し、多重債務者については「即時に法的処理に入る」としており自己破産を強いることになります。
 また、今回登録の対象者は、09年度以降の新規採用者だけでなく、すでに貸与中の者、返還中の者も含まれ、現在「個人信用情報機関への個人情報登録の同意書の提出」が進められています。貸与中の学生には「同意書を提出しない場合はその後の奨学金の貸与を受けられません」と同意以外の選択肢はない踏み絵さえ踏ませています。

《沖縄・大阪・東京を結んで奨学金ホットライン開設》
 2月8日(日)13:00~17:00 首都圏なかまユニオンでは奨学金ホットラインを開設します。
 アルバイトや派遣、正社員でも低賃金で働いていませんか?奨学金返済が困難になっている人に「奨学金返済猶予」、延滞金によって返済が更に困難になっている人に「延滞金減免」申請を呼びかけています。
 特に、若い年代の人が借りた奨学金は、高額な上に利子がついている第2種奨学金が多いのです。返済しないままでいると「延滞金」(第1種は5%、第2種は10%)が付き、優先して課されるため、元金が減らない状態になります。
 本来、「教育の機会均等」を保障する「奨学金」が「有利子中心のローン」に変化し、高学費の中で貸し付けを拡大していく政策を取ってきた文部科学省の政策が「大学4年間で最高626万円の債務者」を不安定雇用社会に叩き出す「社会的排除」のしくみに変質してきています。この「債務」を証券化して「教育版サブプライムローン」を創り出そうとしているのが財務省です。
 将来ある若者をこの「犠牲者」にさせる訳にはいきません。「奨学金返済」で困っている方々の相談窓口としてホットラインを開設します。
03-3267-0266・0154・0156
メール:nakamaunion@biscuit.ocn.ne.jp

|