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2009年02月09日

科学技術・学術審議会、基礎研究・研究者の自由な発想に基づく研究について(提言)

■文科省
 ∟●基礎研究・研究者の自由な発想に基づく研究について(提言)

基礎研究・研究者の自由な発想に基づく研究について(提言)

はじめに

○ 第4期科学技術・学術審議会学術分科会研究費部会(以下「本部会」という。)においては,第3期研究費部会に引き続き,基礎研究や研究者の自由な発想に基づく研究の意義や重要性,その必要性等について審議・検討を行ってきた。

○ 本部会におけるこれまでの審議の成果については,既に,「科学研究費補助金において当面講ずべき施策の方向性について(研究費部会「審議のまとめ(その1)」)」及び「科学研究費補助金において当面講ずべき施策の方向性について(研究費部会「審議のまとめ(その2)」)」として取りまとめてきたところである。

○ 今般,日本人研究者がノーベル物理学賞と化学賞を受賞し,脚光を浴びたことは我が国の研究水準の高さを世界に示したものである。これを機に,基礎研究や研究者の自由な発想に基づく研究について,その意義や役割が改めて注目されている。また,一方で,国立大学法人運営費交付金や私学助成などの基盤的経費の削減,行き過ぎた成果主義などについて,様々な場で問題が提起されている。このような状況を踏まえ,本部会においては,「科学研究費補助金において当面講ずべき施策の方向性について(研究費部会「審議のまとめ(その1)」)」,「科学研究費補助金において当面講ずべき施策の方向性について(研究費部会「審議のまとめ(その2)」)」で提言した事項を踏まえつつ,基礎研究や研究者の自由な発想に基づく研究の重要性や現在直面している課題,今後の在り方等についての基本的な考え方について改めて整理し,提言することとした。

○ なお,研究者の自由な発想に基づく研究については,主に基礎研究の色彩が強いものと考えられるが,応用研究もその対象に当然なり得る。また,研究活動に対する財政支援の在り方として,科学研究費補助金(以下「科研費」という。)のように,研究者の自由な発想そのものを支援しようとするボトムアップの支援と,政策主導的な,いわばトップダウンの支援がある。
 本部会の検討に当たっては,主に研究者の自由な発想に基づく研究,特に基礎研究に関する研究者の自由な発想に基づく研究活動を念頭に置きつつ議論することとし,また,財政支援の在り方としても,科研費などのボトムアップの支援の在り方を中心に検討することとした。

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