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2009年03月16日

京都大学、雇い止め抗議でスト突入 時間雇用組合ら 待遇改善訴え

京都大学新聞
 ∟●雇い止め抗議でスト突入 時間雇用組合ら、待遇改善訴え(2009.03.16)

雇い止め抗議でスト突入 時間雇用組合ら、待遇改善訴え(2009.03.16)

 本部構内の時計台前で2月23日、京都大学時間雇用職員組合「Union Extacy」(ユニオンエクスタシー)が時間雇用職員の5年雇い止め条項撤廃を求めて「首切り職員村」を開設しストライキに突入、大学当局に対し雇用の維持と賃金引き上げを訴えている。このストは3月10日現在も継続しており、エクスタシー側は大学当局に団体交渉を申し入れている。(魚・ぞ)

 ユニオンエクスタシーは07年3月、時間雇用契約で図書室で働く職員らによって結成された労働組合。時間雇用職員の待遇改善を求めて活動してきた。主な要求の一つが5年雇い止め条項の撤回。組合員らは「5年条項に合理的な根拠はなく、待遇の悪い時間雇用職員が不満を募らせる前に首にするという、まさに首切りのための首切りだ」と批判を強める。

 「5年条項」とは、京大非常勤教職員の契約期間を定めた就業規程の条項。京大には時間雇用職員や有期雇用職員など、いわゆる非常勤として働く職員が約2600名ほどおり、雇用契約は年単位で更新されてきた。しかし法人化後の05年3月、京大は規程を改正し、これ以降に契約した非常勤職員に対しては「雇用される期間が通算5年を超えないものとする」(時間雇用教職員就業規則第4条第2項抜粋)とした。改正後に就業した非常勤職員は約1300人で、この条項によって2010年度内に約100名が雇い止めされうる事態が生じている。

 「首切り職員村」は2月23日午前10時に開村。直後から人事課職員十数名が職員村を取り囲み、許可していない集会であることを理由に村のテントの撤去を迫った。これに対してエクスタシー側は、正当な労働争議であると主張。大学当局はこれを正式な労働争議でないとし、11時半ごろテントを強制的に撤去した。組合員らは抵抗して同日夕方に再度テントを設置。翌日話し合いの結果、大学当局も職員村のストを労働争議であると認めるに至った。……


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