研究者の地位と権利を守るための全国的ネットワークをつくろう!

2009年05月07日

北陸大学不当解雇事件、解雇無効確認・不誠実団交賠償訴訟 4月17日の法人側証人尋問

北陸大学教職員組合
 ∟●組合ニュース、第 285 号 2009.5.1 発行

解雇無効確認・不誠実団交賠償訴訟

 4月17日に法人側証人に対する尋問が行われた。松村常務理事の陳述書は不誠実そのもので、様々なウソが並べられている。しかし、そのウソが暴かれた。例えば、法人側弁護士による主尋問に於いて、自分は組合設立を翌日まで知らなかったと証言したのに対して、組合側弁護士による反対尋問では、反証となるWithの記事を示され、あっさりとウソの証言をしたことを認め、結局、組合監視を行ったことも認めざるを得なかった。不誠実団交についても、主尋問で否定しておきながら、反対尋問で、これもあっさりと不誠実団交を続けたことを認めた。法人側弁護団の慌てた表情が印象的であった。
 河島理事の陳述書も松村常務理事と同様にウソの固まりである。労働委員会でウソであることが証明されているウソも繰り返されている。未来創造学部と教育能力開発センターの教員を「配置基準」なるものに沿って配置したという主張もウソである。「配置基準」は、法人が自らの教員排除を正当化しようとして、後から「作文」して法廷に持ち出したものである。それが教員の配置を決めた時点で存在していたのかどうかについて河島証人は、組合側弁護士による反対尋問で、教員にその存在を「知らせていなかった」と認めた(不当労働行為事件の石労委においても同じ証言を引き出している)。「無かった」と言えば主張が崩れるから「知らせていなかった」と表現し、存在していなかったことを隠蔽したのであろう。もし有ったとしても、周知せしめていなければ適用できない。教員排除は理事の恣意的な意向であったことが明らかになった。
 「配置基準」の存在を主張することが困難になると、今度は「配置基準」の実体は「北陸大学証」に記されていると話をすり替えた。恐らくこの中の「教員の条件と教員像」を指すのであろうが内容は全く異なる。しかも、未来創造学部の教員配置が2003(H15)年10月、教育能力開発センターの教員配置が2004(H16)年4月であるのに対して、「大学証」の初版の発行は2004(H16)年7月である。この矛盾を指摘されると次は「大学証」は「建学の精神」を受け継いだものだから以前からあったと主張し始めた。
 「建学の精神」は「自然を愛し、生命を尊び、真理を究める人間の形成」である。「配置基準」とは明確に異なる。結局、法人は、「建学の精神」が「配置基準」であるかのような主張をする羽目に陥り、何と見事に、「配置基準」が当時存在していなかったことを、自ら告白した結果になった。…


|