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2010年11月21日

立命館大学、理事長・総長の憂うべき「暴走」

立命館の民主主義を考える会
 ∟●NEWS 29 号

理事長・総長の憂うべき「暴走」

はじめに

 いま、「茨木キャンパス」問題をめぐって、立命館学園には再び大きな亀裂が生まれつつあります。教授会や事務職場の多くと、理事長・総長など学園執行部との間の、深い断絶です。私たち元教職員が中心になり3 年ほど前に「立命館の民主主義を考える会」をつくったのも、前理事長の専断的やり方のもとで教職員の不信と意欲の減退が極限に達していた時で、「全学一致」の主体的な土壌をとりもどさないと何の改革もなし得ないと憂慮したからでした。

1.「教学の質の向上」への動きが全学に生まれつつあった幸いにして08 年秋頃から、これまでの改革の仕方について深刻な反省がなされるようになり、「学生・生徒・児童の成長」を軸に「教学の質の向上」とその担い手である「教職員の参画」(「理事長・総長の呼びかけ」)ということが全学的な合意になって、「全学一致」の気風が蘇りつつありました。そして、「抽象的アイデアに過ぎる」という批判を受けながらも、新中期計画のための小委員会(第2・教育、第3・学生、第4・研究、第5・働き方)では各学部長理事が責任者になって、実態分析にもとづいた新たな政策化と学部・職場との往復論議が始まろうとしていました。教学部サイドでは、「今までとは違うやり方での教学政策」(教担理事交渉)、外延的拡大ではない内包的充実への努力がなされつつあるように見えました。

決定的だったのは本年4 月の「新しい総長選挙規定」の成立でした。理事長主導の「選任」規定が、ふたたび教学中心で全構成員参加の「選挙」原則に戻されたからです。ただ、この原則転換の意義が肝心の現理事長・総長にどれほど深く理解されていたのか、それには心もとないところが残こってはいました。教学の位置づけの決定的な復権であるのに、「教学の最高責任者」であるはずの現総長がその改訂になんら積極的なリーダーシップを発揮しなかったからです。それでいて「総長公選制を実現し学園民主主義を創造する会」や学部教授会が下から運動的に創りあげてきた案を、あっさり“丸呑み”してしまったので、消化不良を恐れたのです。それに、旧規定に改悪した時の総長であった現理事長、そのもとで「選任」されてきた現総長には、過去の遺産の強い“呪縛”が心配されたのです。……


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