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2013年04月10日

労働基準法違反:非常勤講師組合、早大総長を告発 「就業規則で不正」

毎日新聞 2013年04月10日 東京朝刊

 早稲田大学が4月から実施した非常勤講師の就業規則を巡り、首都圏大学非常勤講師組合の松村比奈子委員長らは9日、制定手続きに不正があったとして、早大の鎌田薫総長と常任理事ら計18人を、労働基準法違反容疑で刑事告発したと発表した。8日付で告発状を東京地検に提出し、受理されたという。

 告発状によると、大学側は就業規則を作る際、労働者の過半数代表者から意見を聞いたように偽装したとしている。

 東京都内で記者会見した同労組と関西圏大学非常勤講師組合(新屋敷健委員長)によると、労働契約法改正を受け、早稲田大以外に少なくとも大阪大と神戸大が今春から非常勤講師の契約期間の上限を5年とした。

 松村委員長らは「雇用の安定を目指した改正法の趣旨に反する」と批判した。

非常勤講師労組 早大を告発

 早稲田大学が、今月から実施した非常勤講師の雇用期間の上限を5年とする就業規則を巡って、作成手続きに問題があったとして、労働組合のメンバーらが8日、大学の理事らを労働基準法違反の疑いで検察庁に刑事告発しました。

 刑事告発したのは、首都圏の大学の非常勤講師およそ300人でつくる労働組合の松村比奈子委員長らで、8日、東京地検を訪れ告発状を提出しました。

告発状によりますと、労働基準法では就業規則の作成にあたって従業員の過半数の代表者などの意見を聴くよう定めていますが、早稲田大学が今月から実施した非常勤講師の雇用期間の上限を5年とする就業規則を作成した際、理事らはこうした手続きを取っていなかったとしています。

組合によりますと、早稲田大学には、非常勤講師らはおよそ4200人いるということです。

今月から改正された労働契約法では、非常勤講師ら雇用期間に限りのある人が5年を超えて働き続けた場合、期間に限りのない無期雇用に切り替えることができることになっていて、松村委員長は「大学は法律の適用を避けようとしているのだろうが、非常勤講師の安定した雇用に率先して取り組んでほしい」と話しています。

早稲田大学は「詳細が分からないので、コメントは差し控えたい」と話しています。

(NHKニュース配信)

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