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2013年07月04日

金沢医科大 「教授選考無効」と提訴

中国新聞(2013年7月3日)

金沢医科大 「教授選考無効」と提訴

2教授 過半数同意ないと

 金沢医科大(石川県内灘町)で今年行われた消化器内視鏡学講座の主任教授選考が規定に沿って行われなかったとして、同大の教授二人が大学を相手取り、教授選考が無効であることの確認を求める訴訟を金沢地裁に起こしたことが分かった。
 訴状によると、同講座の教授選考で候補者が一人に絞り込まれ、三月二十八日に行われた医学部教授会の投票では、賛成が反対を上回ったものの白票があったため、教授会での決定に必要な過半数の同意は得られなかったとされる。
 だが、五月九日の教授会で勝田省吾学長は、白票を除いた投票結果で賛否を決する考え方もあり得、可否どちらとも決められない状況にあるとの認識を示した上で、学長としてこの候補を推薦すると発言。反対が相次いで継続審議になったものの、同二十三日の教授会で学長は「教授会では候補を決定できなかったので理事会に委ねる」と議論を打ち切ったという。理事会は六月一日付でこの候補を講座の主任教授に任命した。
 原告側は、大学の学則や教育職員選考規定で、教授の人事は教授会が審議すると決められ、最終候補者を決定する場合は出席教授の過半数の同意が必要とあることなどを理由に、今回の任命は無効だと主張している。
 原告の教授の一人は「提訴したのは事実だが、詳細は法廷で明らかにしたい」と述べた。一方、同大経営企画室は「提訴されたことは初めて聞いたので、コメントできない」と話している。


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