研究者の地位と権利を守るための全国的ネットワークをつくろう!

2013年12月10日

市大考える会、「市大・府大の統合問題を考える」学習会を開催

大阪 開業支援室

「市大・府大の統合問題を考える」学習会を開催

12月6日、市大・府大の統合問題を考える学習会が市大近くの集会所で開かれ、会場いっぱいの約30人の参加者を迎えました。今後も、統合問題の真相を大学内外に知らせるために、学習会などの取り組みを広げることを申し合わせました。

市民資産としての大学を守ろう  森裕之・立命館大学教授(市大商学部卒)講演

「大阪は貧しい」と恐怖で統治する方法をとった大阪維新の会は、都構想が看板だった。しかし、相次ぐ失点や住民投票などに至るまでに相当な準備期間がいるために、「政治は実行力」を掲げる維新にとっては何か成果が必要になる。その成果を示しやすいのが大学統合だ。表立った反対の声がないことや、外堀を埋められてきたことがある。
「新大学ビジョン」は規模が拡大すれば世界的な競争で勝負できるという単純な物量主義だ。大学改革のとりまとめをするのが経済戦略局とは、経産省が国立大学を所管しているというほどにおかしなこと。
苦しい教育環境を解決するには予算を増やすことしかない。大きな大学になることで「水ぶくれ」を期待するむきもあるが、首都大学東京を見ても、教員はすべて契約制・毎年更新という、恐怖のなかで仕事をせざるを得ない状況がある。
市大は法律を変えてまで設立しようとした関一らの努力の賜物だ。関の精神を将来につなげ、担うものとして市大の設立が考えられた。今言われている改革は、実践や声の積み上げがない机上主義だ。他の公立大学の統合でうまくいったという例はない。


|