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2014年01月15日

大阪府立大学、奥野理事長が「大阪に公立大学を一つにすることは間違っていないと思う」と会見発言

大阪府立大学教職員組合
 ∟●府大教ニュース(2013.12.26)

奥野理事長が「大阪に公立大学を一つにすることは間違っていないと思う」と会見発言

 2013 年 9 月 18 日、府大教執行部は、8 月 27 日の新大学構想会議で「新大学案(素案)」などが示された中で、新執行部体制となってはじめての理事長会見を行い、改めて大阪市立大学との統合について意見交換を行いました。会見には、法人から奥野理事長、村田理事、辻理事らが出席し、府大教から相田委員長、谷口、河野、中村、山田副委員長、上田書記長、高根書記次長が出席して行われました。
 府大教は5 月の理事長会見の際に「今回の改革では情報を公開する」ことを約束しました。しかし、学内部会の議論においてさえ十分な情報公開が行われているとはいい難いことを指摘したところ、理事長は「確かに情報はできるかぎり公開するように言ったが、思うように行き渡っていないことは申し訳ない。今回は相手(市大)のあることもあって、考えていた以上に制約条件が厳しい。」と弁明しました。
 府大教は、学域体制の完成年度を迎えていない状況において次の改革の議論を行うことはあまりにも拙速であり、この間の進め方は大学の自主性や自律性が損なわれており、その点については法人の長としては発言すべきではなかったのかと意見すると、理事長は「完成年度を迎えるまで変えることができないことは当然で、そのことは発言しており、構想会議の委員も認識し、承知の上で進められている。この流れは止められない。」としました。
 また、8月27日の新大学構想会議に提示された「府大のガバナンス改革」では、あたかも府大の改革がうまくいっているように見えているが、現状を誠実に伝えるべきではないかの質問に、「我々がそのように書いたわけではない。府大ではすべてうまくいっているとは思っていないし、府大のガバナンス改革を美化していることはない。」とし、今回の改革で手直ししたい思いがあると答えました。
 府大教は、理事長と学長の分離についてこれまでの「新大学ビジョン」では「経営と教学の分離」としていたが今回の資料では「経営と執行を分離」するという本質が出されていることへの危機感はないのかについて質問すると、「今回の資料は、現時点の中間段階のものであり理事長と学長の分離については法人統合から大学統合への過程を区別しては書かれておらず、表現も含め整理されていない部分もある」と答えつつも、分離は法人統合へのプロセスに組み込まれている既定路線でやむを得ないとしました。
 また、新大学の財政的な基盤や教職員数なども示されていないことを指摘すると、村田理事から「この状況で議論を進めるのは難しいので、財源を示して欲しいと要望している。」との発言があり、今後は四者(2大学、府と市)で議論を進めていくとしました。
 府大教は、議論の過程で修正される情報をその都度公開することは教職員を混乱させることにもなりかねないとする法人に対し、「変わることを前提としたうえで情報を公開したら良いことであり、何も知らないうちに進められていくことの方がかえって教職員に不安を募らせることになる。安心して働けるようにして欲しい。」と要望しました。以下に会見議事録を報告します。

…以下,略…

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