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2014年02月20日

名古屋女子大組合委員長不当解雇事件、名古屋地裁判決(2月13日) 「解雇は無効」

時事通信(2014/02/13)

祝! 勝訴!

女子大教授、解雇は無効=「追い出し部屋」拒否訴訟-名古屋地裁

 不合理な事務作業を強いる「追い出し部屋」への異動を拒否し、大学から不当に解雇されたとして、名古屋女子大学教職員組合委員長の山井徳行元教授(64)が大学を運営する学校法人を相手に地位確認などを求めた訴訟の判決が13日、名古屋地裁であった。田辺浩典裁判官は「異動命令は退職に追い込み、反発する者を解雇するのが目的だ」と述べ、解雇を無効と認定した。2011年4月以降未払いとなっている月額約52万円の給与支払いも命じた。
 田辺裁判官は判決で、学校法人越原学園(名古屋市)が山井元教授ら組合員5人を恣意(しい)的に選んで、教職員研修室での勤務を命じたと指摘。「言動を封じ込め、無意味な単純作業をさせて自尊心を傷つけようとした」と非難した。
 判決によると、越原学園は08年3月以降、研修室で組合員に接客マニュアルを書き写させたり、漢字能力検定試験の過去問題を解かせたりした。
 文学部でフランス語を教えていた山井元教授は11年4月、異動を拒否して解雇された。他に研修室勤務を命じられた組合員のうち、2人が解雇され、1人が退職している。
 判決後、山井元教授は「経営体質を改め、正常な大学に戻してもらいたい」と話した。越原学園の広報担当者は「判決は不当で、直ちに控訴する」と述べた。


元教授解雇 無効を言い渡し

NHK東海ニュース(2014年02月14日08時08分)

元教授解雇 無効を言い渡し

名古屋女子大学の元教授が、自主退職に追い込むための部署への異動を拒否したために解雇されたのは、違法だと訴えた裁判で、名古屋地方裁判所は「異動は、組合活動を封じて最終的に解雇することが目的だった」として解雇の無効を言い渡しました。
名古屋女子大学の山井徳行元教授(64)は3年前、教職員の研修を行う部署への異動を拒否したため、大学から解雇されました。
これについて元教授は「異動は自主退職に追い込むのが目的であり違法だ」として、大学を運営する、越原学園に対して解雇の無効を訴えていました。
13日の判決で、名古屋地方裁判所の田邊浩典裁判官は「異動先では組合活動を封じ込めるとともに、無意味な単純作業をさせている。最終的に解雇することが目的であり違法だ」として、解雇の無効を言い渡しました。また未払いになっている、月額約52万円の給与の支払いも命じました。
判決について山井元教授は「全面的に主張が認められたと考えています。大学の体質を根本的に改めてもらいたい」と話しています。一方、越原学園は「不当な判決で遺憾だ。判決を確認して控訴する予定だ」というコメントを出しました。

元教授の解雇無効 名女大に賃金支払い命令

中日新聞(2014年2月13日)

 名古屋女子大(名古屋市瑞穂区)を解雇された文学部の山井徳行元教授(64)が、同大学を運営する学校法人越原学園(同)を相手取り、解雇無効の確認を求めた訴訟の判決が13日、名古屋地裁であった。田辺浩典裁判官は「解雇は客観的な合理性を欠き無効」として、大学側に元教授との雇用関係を確認し、未払い賃金を支払うよう命じた。
 判決によると、大学の教職員組合の執行委員長だった元教授は2011年4月、教職員研修室への配置転換を命じられたが、拒否したところ同月解雇された。
 田辺裁判官は「配置転換は組合活動を封じ込め、無意味な単純作業に従事させて退職に追い込むのが目的。配置転換命令は違法であり、解雇も無効」と原告の訴えを認めた。
 山井元教授は「主張が全面的に認められた。大学側は教職員へのパワハラ的体質を根本的に改めてほしい」と話した。
 越原学園は「判決は不当。ただちに控訴する」とコメントした。

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