研究者の地位と権利を守るための全国的ネットワークをつくろう!

2014年02月27日

常葉学園、助手が「身代わり」授業 短大などで31科目

朝日新聞(2014年2月26日)

  静岡県で大学などを運営する学校法人常葉(とこは)学園(静岡市)は26日、常葉大学の短期大学部(同)と浜松キャンパス(浜松市)で2000~12年度、教授や准教授、非常勤講師ら25人が計31科目について、授業計画で担当教員として挙げていない助手らに授業を担当させるなどしていた、と発表した。同学園は関わった教員の処分も検討している。

 この問題は12年に短期大学部の男性准教授が内部通報して発覚。学園が公益通報調査委員会を設置して調べたところ、短期大学部(当時は常葉学園短大)では00~06年度に計10科目について、8人の教授・非常勤講師らが助手に授業をさせるなどしていた。教授の1人は調査に「授業計画を作り単位認定すれば問題ないと思った」と話したという。

 浜松キャンパス(当時は浜松大学)では08~12年度、17人の教授・非常勤講師らが21科目について助手に授業を担当させていた。「身代わり」授業は1回から大半のケースもあり、教員が交代で授業を担当したこともあったという。

 26日に記者会見した常葉学園の木宮岳志事務局長は「不適切だった」と認めた上で、「助手は授業を担当する能力があり、教授らが単位を認定しており卒業生に追加措置は必要ない」として25日に文部科学省へ経緯とともに報告したという。

 文部科学省大学振興課によると、助手に授業計画作りから全て任せているわけではないため学校教育法違反にはあたらないとみているが、同課は「大学の教育にふさわしいのか自ら襟をただしてほしい」と話している。


|