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2014年02月28日

常葉学園、身代わり授業 補助金過大受給認める

■朝日新聞(2014年2月27日)

常葉学園、身代わり授業 補助金過大受給認める

 常葉大学短期大学部(旧常葉学園短大、静岡市葵区)の授業を教授の代わりに助手が担当していたと内部告発があった問題で、学校法人常葉学園は26日、2001~04年度にこの事実を認め「補助金の過大受給があった」と発表した。内部調査により、身代わり授業は短大だけでなく、傘下の大学でも判明したが、学校と国側で過大受給が書類上確認できたのは1年度分172万5千円にとどまる。

04年度172万円 残る3年確認不能

 内部告発は12年12日。短大部の巻口勇一郎准教授(40)が「情報処理の授業を実質的にに助手がしていた。助手は授業を受け持てないのに、授業をしない教授の分の補助金を受けるのはおかしい」と訴えていた。
 常葉学園は公益通報調査委員会を設けて調査。過大受給を確認できたのは、01~04年度、常葉学園短大の情報処理の授業で男性教授=12年3月に退職=が助手に授業を担当させていたという告発のあったケースだけだった。文部科学省によると、教授が授業したとして04年度に172万5千円の補助金を受け取っていたが、助手の授業では補助要件を満たしておらず、過大受給とされた。ほかの年度も年120万円程度の補助金は受け取っていたとみられるが、確認できる書類がないという。
 このほか短大の教授ら7人と浜松大学(現常葉大学浜松キャンバス)の教授ら17人も授業の一部を助手に担当させていたが、週6時間以上の授業をするという補助金の要件を満たしていたため返還の必要はないという。
 文部科学省私学助成課は「書類でで確認できた04年度分は返還を求める。ほかの年度分は資料でで確認できなければ返還は難しい」と話している。

内部告発等充者 「助手が授業、黙認」

 内部告発した巻口准教授は朝日新聞のの耽材に、「元教授が助手に4年間も授業をさせていたことは、学園幹部をはじめ、多くの教職員が知ってした。それを黙認し、誰も指摘できなかった同族経営の組織体質に問題がある」と主張、「不正受給したお金を国に返すだけでは、問題の解決にはならない」と話した。

常葉短大、補助金不正受給

読売新聞(2014年2月27日 )

 常葉学園は26日、常葉大学短期大学部(静岡市葵区)で2001~04年度に国の補助金480万円を不正に受給していた可能性があると発表した。コンピューター関係の授業で、実際には助手が講義をしていたにもかかわらず、男性教授が行っていたように文部科学省に申請し、02~04年度の3年間で、少なくとも360万円を受給していたとの内部告発があり、調査していた。不正に受給した補助金は、文科省の指示に従って返還する。男性教授は12年3月に定年退職しており、処分は見送る方針。

 発表によると、常葉学園は男性教授が教べんを執り始めた01年度から内部告発で指摘された04年度まで調査した。その結果、すべての期間で不正受給が確認できたため、25日に文科省に報告した。

 文科省私学助成課は「01年度から03年度の3年分は、資料の保存期間が過ぎており、該当する教授が補助金を受け取っていたかどうかを確認できない。資料がある04年度の172万5000円について返還を求める」としている。

 同学園の木宮岳志・事務局長は26日、県庁で記者会見し、「学校側が授業の内容を把握していなかったことが原因。再発防止に努めたい」と話した。


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