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2014年04月18日

大学図書館、火の車 海外誌値上がりに、円安追い打ち

朝日新聞(2014年4月17日)

 東京は、全国の大学生の4分の1が集まる、学生の街だ。研究のため、世界中の文献を集めた大学図書館で長く時間を過ごす人も多い。しかし、いま、その図書館の台所事情が、火の車になっている。有名な学術雑誌でさえ、リストラせざるをえない状況に追い込まれている。

 慶応義塾大信濃町キャンパス(東京都新宿区)にある北里記念医学図書館。国内外の雑誌が並んでいる棚から1月、ネイチャーやサイエンス、セルといった海外の科学誌が消えた。

 「紙の雑誌は、論文を執筆する時などに閲覧していました。参考文献の書き方などの形式を確認するためです。1冊あると便利だったのですが……」(慶大医学部の遠山周吾助教)

 「紙」の雑誌の内容なら、「電子版」をパソコンなどで読むことができる。多くの大学では、研究室や自宅からアクセスできて便利な電子版への切り替えを進めてきた。しかし有名どころまで「紙」が「リストラ」されたことに、研究者は戸惑いを隠せない。……


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