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2014年05月21日

東京地裁、維新議員は発言甘正を 「慰安婦」著書吉見教授が要求

■しんぶん赤旗(2014年5月20日)

 旧日本軍「慰安婦」問題の第一人者、吉見義明・中央大学教授が、自身の研究をまとめた著書を「ねつ造」と発言した、日本維新の会の桜内文城衆院議員を名誉毀損(きそん)で訴えた裁判の第4回口頭弁論が19日、東京地裁(小林久起裁判長)でありました。
 桜内氏は2013年5月28日、外国特派員協会での記者会見で、司会者が引用した吉見教授の本について「これはすでにねつ造であるということが、いろんな証拠によって明らかにされている」と発言しました。
 桜内氏側は、「これ」が吉見教授の本を特定しているのではなく、「『慰安婦』が性奴隷という説をねつ造と発言したものであり、吉見氏の名誉は傷つけていない」と主張しました。
 吉見教授側は、「一般の感覚では吉見氏の本と解釈できる」と反諭。「ねつ造した本を出版しているという印象を受けることは、研究者としての社会的評価を低下させる」とのべました。
 桜内氏側は「学問・学者の世界では学説の批判を受けるのは当然だ」と論点をすり替えました。また、裁判所から「慰安婦」が性奴隷でなかったという根拠を求められると、「証拠を出します」「いくらでも出せる」などと発言しました。
 吉見教授は桜内氏に対し、1200万円の賠償と謝罪広告、発言の訂正を求めています。

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