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2014年06月25日

「東大医学部で学ぶ自信持てない」 不正巡り公開質問状

朝日新聞(2014年6月24日)

 東京大学医学部の学生有志が23日、東大がかかわる臨床研究で不正疑惑が相次いでいることについて浜田純一総長らに公開質問状を提出した。「このままでは東大医学部で学ぶことに自信が持てない」とし、学生に説明するよう求めた。

 質問状を出したのは、東大医学部医学科6年の岡﨑幸治さん(24)ら5人。アルツハイマー病研究「J―ADNI」のデータ改ざん疑惑や、患者情報が製薬会社ノバルティスに渡った白血病薬研究など、東大が関与する問題を質問状に例示し、「先生方のご説明がなければ、信じたくないことも信じざるを得ない」と主張。そしてこう訴えた。

 「東大医学部の先生方にご指導いただいている自分たちは、患者を救う真摯(しんし)な医療を将来国民の信用を得て実践できるのかという不安が拭えない。国民に信頼され得ると確信を持てる医学部においてこそ、将来患者さんに貢献できる医術を学べると信じております」

 岡﨑さんは「教授陣は危機感が薄い。学生が声を上げることで膿(うみ)を出しきり東大の信頼を回復する一助にしたい」。内外の署名を集めて情報公開を求めていく予定だ。東大は「対応は検討中」という。


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