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2014年09月13日

大学の自治をまもる福岡教育大学未払い賃金請求訴訟、傍聴報告

福岡教育大学の学長選を考える会
 ∟●【「大学の自治をまもる福岡教育大学未払い賃金請求訴訟」傍聴報告】

【「大学の自治をまもる福岡教育大学未払い賃金請求訴訟」傍聴報告】

 一昨日、「大学の自治をまもる福岡教育大学未払い賃金請求訴訟」の傍聴に行ってきました。素人なので細かいことはよくわかりませんが、一言で言えば、原告である教授の皆さんの主張が至極もっともであるのに対して、大学側の弁護士の態度が大変高圧的で傲慢なものと感じられました。

 原告の教授のうちのお一人に対する証人尋問もありましたが、①学問の道を究めるために、大学を卒業しても無給のうえに大学院で授業料を払って研鑽を積まれたこと、②せっかく大学院で学んでも、その専門性を生かして大学に職を得るにはとても狭き門で、得られたとしても、そのときには30~40代になっていること、③大学に職を得ても、研究のために必要な図書収集や現地調査、ゼミ生のお世話などには、大学から支給される経費では足らず、かなり自腹を切っておられること、などが語られました。このように学問や教育のために自己犠牲的な献身をされている教授の皆さんに対して、寺尾氏は、安心して働ける環境を提供するどころか、「国からの要請」だけを頼りに給与減額を強行しました。しかも、それに追い打ちをかけるように、今年度には教育予算を半減させたわけで、教授の皆さんは、さらに自腹を強いられることになります。こんなことが学問の府で許されてよいのでしょうか。

 これに対して、大学側の春山九州男弁護士は、この原告の教授のへの尋問において、まるで「大学は、国の方針に従ったまでのこと。国の方針に楯突くなどもってのほかで、文句を言わずにおとなしく働いていればよい」といわんばかりの傲慢さ。当然、尋問内容も不適切で、裁判長から何度も注意をされていました。この春山弁護士、私たちの取材によると、大学の経営委員を務めているばかりか、去年の学長選で教職員の投票結果をひっくり返して寺尾氏を学長に指名した学長選考会議の一人なのです。高圧的で傲慢な態度で原告に尋問をする春山弁護士の姿は、まさに寺尾氏と二重写しでした。

 この裁判の傍聴の余韻が冷めやらぬ中、なにか裁判に関する情報はないかと思い、散歩がてら福岡教育大学のキャンパス内を歩いてきました。すると、教職員組合の掲示板の裁判速報が目にとまり、読んでみると、裁判への理解がさらに深まりました。皆さんもぜひご一読ください。


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