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2014年09月26日

大学・高専中退:7万9311人…「経済的な理由」最多

毎日新聞(2014年09月25日)

 文部科学省は25日、2012年度に全国の国公私立大と高等専門学校(高専)で中途退学した学生が、全学生の2.7%の7万9311人に上ったとする調査結果を発表した。前回の07年度の数に比べ約1.6万人増え、中退率も0.24ポイント上昇した。経済的な理由を挙げた学生が前回調査より約6ポイント多い20.4%で最も多かった。中退者は非正規雇用の増加要因にもなっていることから、同省は来年度以降、無利子の奨学金拡充など対策を強化する。

 調査は今年2?3月、全国の大学・短大と高専の全1191校を対象に実施。1163校(97.6%)から回答があった。学生中退調査は、リーマン・ショック(08年)の影響を調べるため、07年度の実数と08年度途中の人数を調べた09年実施の調査以来、今回で2回目。

 中退者と中退率は、国立1万467人(中退率1.8%)▽公立2373人(同1.6%)▽私立6万5066人(同3.0%)▽高専1405人(同2.5%)??の計7万9311人(同2.7%)。私立は国公立に比べ中退率が高かった。07年度は6万3421人、08年度は約6万9000人(08年度は年度途中のため推計値)だった。

 中退理由の内訳は、経済的理由に次いで、転学(15.4%)▽学業不振(14.5%)▽就職(13.4%)??と続いた。07年度は、転学(14.9%)▽就職(14.4%)▽経済的理由(14.0%)の順で、12年度は経済的理由の増加が目立った。国公私立別で、最も多かったのは国立が就職(20.5%)、公立が転学(15.8%)、私立が経済的理由(22.6%)と分かれた。私立は学費が国公立に比べて高く、さらに値上げされる傾向にあることが要因とみられる。【三木陽介】


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