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2014年11月04日

聖トマス大学、来春廃止へ 学長が同窓会に説明

神戸新聞(2014/11/3)

  在学生ゼロの状態が続いている聖トマス大学(尼崎市)は3日、来年3月で大学を廃止し、運営する学校法人「英知学院」を解散する方針を同窓会に示した。跡地については、尼崎市と協議していることも明らかにした。

 同大学は1963年に英知大学として開学し、2007年5月に改称。少子化などで定員割れが続き、10年度には新入生の募集を停止し、新学部の設立も今春断念した。卒業生は約1万500人。

 この日開かれた同窓会主催の公開フォーラムで、スティーブン・リン学長兼同学校法人理事長は「新学部設置や継続の資金が確保できず、存続が難しいとの結論になった」と発言。大学院博士課程の研究生1人が来年3月で在籍を終了するのに伴い、大学も廃止するとした。

 土地や校舎については、尼崎市に受け入れを打診。市も交渉の担当部署を設置し、同大学と協議を進めているという。

 同大学は赤字解消などの財源として、これまでに敷地の一部約1万6千平方メートルを売却。同窓生からは「資金不足を廃止の理由にするのは納得できない」などの声が上がった。

 藤本滝三同窓会長は「教職員や地域住民らと連携し、地域の学びやとして廃止後の活用も探りたい」と話している。

学生募集停止中の聖トマス大、来春廃止へ 理事長が表明

朝日新聞(2014年11月3日)

 学生の募集停止が続く聖トマス大(兵庫県尼崎市)が3日、来年3月末で大学を廃止する方針を明らかにした。大学を運営する学校法人英知学院のスティーブン・リン理事長が、同窓会主催の集会で表明した。

 1963年、カトリック系4年制大学として開学。2007年、英知大学から改称した。学生の定員割れが続き、10年度に募集を停止。各国で私大経営を手がけるローリエイトグループ傘下に入ったが、新経営陣のもとで文部科学省に提出した学部新設の申請書類に虚偽記載が見つかるなどしていた。

聖トマス大教授ら、解雇無効など求め提訴 地裁尼崎支部

神戸新聞(2014/9/16)

 在学生がゼロの状態が続いている聖トマス大学(兵庫県尼崎市)の教授と准教授の4人が、大学側から一方的に解雇を命じられたとして、16日までに大学を運営する学校法人「英知学院」に対し、解雇無効などを求める訴えを神戸地裁尼崎支部に起こした。

 訴状などによると、大学側は4人に4月末での合意退職を提案。応じなかったため、5~10月末までの休業と10月末での解雇を命じたという。

 同大学は1963年に英知大学として開学したが、定員割れが続き、2010年度から新入生の募集を停止。新学部設立を目指したものの、今春断念していた。

 16日に尼崎市役所で会見を開いた4人は「これまでの経緯や大学の今後について説明もなく、一方的な解雇」と訴え、解雇無効と、休業期間中に支払われるべき給与との差額など計約2180万円の支払いを求めている。

 同大学は「内容は訴訟の場で明らかにしていく」としている。

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