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2014年11月27日

大学院生の奨学金借入、「500万円以上」が25%

朝日新聞(2014年11月26日)

 大学院生の4割以上が奨学金を借り、その4分の1近い利用者の借入金総額は500万円以上。院生による自治会などの連合体「全国大学院生協議会」が26日発表した調査で、そんな苦しい現状がわかった。利用者の75%が返済に不安を抱えているといい、奨学金が経済的支援ではなく、事実上の「借金」として重荷になっている。

 調査は今年6~8月、全国の国公私立大82校の千人を対象に実施した。

 奨学金の借入残高があるのは428人で、うち500万円以上が24・7%。1千万円以上も3%いた。最も多かった金額幅は「100万円以上200万円未満」で22・9%。返済に対する不安の有無では、「かなりある」が43・0%、「多少」が31・7%で、合わせて74・7%に上った。

 将来への懸念を複数回答で聞くと、「生活費・研究費の工面」が57・1%、「就職状況」が55・2%でいずれも半数を超えた。研究時間が十分確保できない理由(複数回答)については、「アルバイト」が25・5%で最も多かった。生活費や研究費をまかなうため、研究時間を削ってでもアルバイトせざるを得ない大学院生もいた。

 自由記述では、「1千万円の借金を背負って将来の見通しが立たない」「授業料納入が困難で休学措置をとった」など厳しい現状を訴える声が寄せられた。


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