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2015年04月09日

青山学院大、「地球社会共生学部」設置は無効提訴

毎日新聞(2015年04月08日)

 ◇政治経済学部教授「学内の合意得ていない」と東京地裁に

 青山学院大が今年度新設した地球社会共生学部(相模原市)を巡り、青学大国際政治経済学部の小島敏郎教授が8日、「設置手続きで学内の合意を得ていない」として、大学や仙波憲一学長を相手に新学部設置の無効確認などを求めて東京地裁に提訴した。

 訴状によると、青学大は昨年8月に同学部の設置認可を国から得て、新学部設置に必要な大学の学則改正について、各学部の教授会に諮った。これに対し複数の教授会が「教育課程が他学部と重なっている」「義務化されている留学の受け入れ先がタイに集中し、その理由も明確でない」などと見直しを求め、3学部は提案を認めなかった。しかし、青学大は今年3月末に学則を改正した。

 青学大ではこれまで、新学部設置の際は全教授会の了承を得てきたといい、提訴後に記者会見した小島教授は「ルール違反は許されない。新学部で良い教育がなされるようにすることが訴訟の目的だ」と訴えた。一方、青学大は「学則改正は全教授会の賛成を要件とするものでない。解釈に重大な誤りがある」と反論している。

 地球社会共生学部は定員190人。今春は225人が入学した。

 青学大を巡っては、教授らが減額された一時金の差額支払いを運営する学校法人に求めて提訴し、東京地裁で係争中。


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