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2015年04月16日

国立大学を3分類 首相が改革具体化指示

NHK(4月15日 19時22分)

政府の産業競争力会議の大学改革などをテーマにした会合が開かれ、安倍総理大臣は関係閣僚に対して、全国の国立大学を、卓越した教育や研究を推進する大学や地域のニーズに応える人材育成などを推進する大学など、3つに分類する改革の具体化を指示しました。
政府は15日、総理大臣官邸で大学改革などをテーマにした会合を開きました。
この中で下村文部科学大臣は、日本を世界で最もイノベーション=技術革新に適した国にするには国立大学の改革を進める必要があるという考えを示しました。
そのうえで下村大臣は国立大学を、▽世界トップの大学と肩を並べて卓越した教育や研究を推進する大学、▽分野ごとの優れた教育や研究の拠点となる大学、それに▽地域のニーズに応える人材育成や研究を推進する大学の3つに分類する方針を示しました。
また、規模などに応じて全国の国立大学に毎年度合わせておよそ1兆1000億円配分している運営費交付金に、来年度からメリハリをつける考えを示しました。
これを受けて、安倍総理大臣は「日本を世界一技術革新に適した国にするには、大学の役割が不可欠だ。この夏までに『国立大学経営戦略』を策定し、3類型の選択に基づく自己改革を進めていく」と述べ、国立大学を3つに分類する改革の具体化を指示しました。
政府は今後、産業競争力会議などで国立大学の改革の検討を進め、ことし夏に取りまとめる成長戦略にも反映させることにしています。

国立大、新評価制度導入へ 政府「成長戦略の柱」

朝日新聞(2015年4月15日)

 政府の産業競争力会議(議長・安倍晋三首相)が15日開かれ、国立大学の改革に向けた新たな評価制度の導入を決めた。全国86ある国立大の役割をはっきりさせ、運営費交付金の配分にもメリハリをつける。6月にもまとめる成長戦略の柱にする。

 今夏までに文部科学省が「経営力戦略(仮称)」をつくる。「地域に貢献する教育研究」「特色ある分野で世界的な教育研究」「世界で卓越した教育研究」のいずれかから、各大学がめざす大学の特徴を選び、その大学像に沿った評価に応じて交付金を配分するようにする。

 安倍首相はこの日の会議で「これまでは各大学の特徴に応じたミッション(役割)設定が不明確なままで、自律的な経営に欠けていた面があったことは否めない」と指摘。企業などからの資金獲得や資産の運用など、大学独自の取り組みを促す考えを示した。


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