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2015年07月19日

常葉大学短大部解雇事件、准教授の地位保全で大学側に命令

■NHK静岡放送局(2015年07月17日)

准教授の地位保全で大学側に命令

常葉大学短期大学部の准教授だった男性が大学側から「学園の秩序を乱し名誉を害した」などとして解雇されたことは不当だとして地位の保全を求めた仮処分を申し立てましたが,静岡地方裁判所は大学側の懲戒解雇は無効と認め,地位を保全するよう命じました。
仮処分を申し立てていたのは,静岡市にある常葉大学短期大学部の准教授だった40代の男性です。
男性は,大学が補助金を不正受給した問題について,大学の職員から不正を表沙汰にしないよう暴力団との関係をほのめかされて脅迫されたとして,理事長やこの職員を強要の罪で刑事告訴しました。
しかし,理事長と職員は不起訴となりました。
これを受けて大学は「学園の秩序と信用を害した」として男性を懲戒解雇しました。これに対して,男性は大学の処分は不当だとして,静岡地方裁判所に地位の保全を求める仮処分を申し立てていました。
静岡地方裁判所は,大学職員の発言は男性が脅迫と受け取ったとしても無理はなかったと認めた上,懲戒解雇は処分として重すぎるとして,男性の申し立てを認め,解雇処分の無効と准教授の地位を保全するよう命じました。会見のなかで,男性は「大学に戻って自由な対話ができるように雰囲気をただしたい」と話していました。

当初,この記事を掲載した際,准教授だった男性が「暴力団との関係をほのめかして脅迫し,学園の秩序を乱して解雇された」とお伝えしましたが,准教授が暴力団と交際しこれを用いて脅迫を行った事実は存在せず,事実関係に誤りがありました。准教授だった男性が「暴力団との関係をほのめかされて脅迫されたとして」が正しい表現でした。関係者のみなさまに深くお詫びします。

NHK静岡放送局
2015年07月17日 17時04分

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