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2015年07月25日

広島大学人有志、安保法案に反対する声明

安保法案に反対する広島大学人有志の会

安保法案に反対する広島大学人有志の声明

  戦後70年目を迎えた今、安倍晋三政権は「平和安全法制整備法案」と「国際平和支援法」を国会に提し、7月15日に衆院平和安全法制特別委員会での強行採決を経て、16日に衆院本会議で審議継続を求める声を無視して、ふたたび強行採決をしました。首相自身が「国民の理解は進んでいる状況ではない」と認めた本法案に対して、多くの人々から反対の声があがり、連日、安倍政権の強引な議会運営を批判し、廃案を求める運動が国会周辺はもとより、全国各地で大きく広がっています。
 本法案の本質が、アメリカなど他国が海外で行う軍事行動に、日本の自衛隊を協力・加担させていくものであり、ほとんどの憲法学者が指摘しているように、戦争を放棄した日本国憲法第9条に明白に違反していることをいわざるをえません。わたしたちは日本国憲法に基づき、国会が徹底審議をつくして、本法案を廃案とすることを強く求めるものです。
 わたしたちは、かつて日本が行った侵略戦争に、無限の可能性を抱いていた多くの学徒を戦地へ送ったという、大学の戦争協力の痛恨の歴史を担っています。そして広島大学は世界で最初に原爆を投下された都市の大学として、世界中のどの大学以上に戦争のない平和な地球をめざして教育研究活動にたずさわり、再び戦争の惨禍を到来させないように努力してきました。
 いま戦争の危機が迫ってきました。わたしたちは歴史への深い反省から、二度と未来の世界をになう若者たちを戦地に送り、殺し殺される状況にさらすことを絶対認めません。
 わたしたち広島大学人は、学問と良識の名において、日本国憲法に違反する本法案に強く抗議し、断固として反対するものです。

2015年7月23日
安保法案に反対する広島大学人有志


呼びかけ人(50音順)
青木利夫(総合科学研究科教員)
有元伸子(文学研究科教員)
市川浩(総合科学研究科教員)
上野聡(生物圏科学研究科教員)
隠岐さや香(総合科学研究科教員)
川口隆行(教育学研究科教員)
河西英通(文学研究科教員)
木原成一郎(教育学研究科教員)
佐藤清隆(広島大学名誉教授)
佐中忠司(広島大学名誉教授)
崔真碩(総合科学研究科教員)
辻学(総合科学研究科教員)
西村雄郎(総合科学研究科教員)
布川弘(総合科学研究科教員)
平手友彦(総合科学研究科教員)
細野賢治(生物圏科学研究科教員)

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