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2015年07月27日

愛知教育大学教員有志、「安保法案」の廃案を求める大学人アピール

愛知教育大学 大学人アピール

「安保法案」の廃案を求める愛知教育大学

大学人アピール
2015年7月20日 呼びかけ開始
 

 私たちは、教育や研究の発展と、子どもたちを豊かに、幸せにする教員の養成を目指しています。これらの教育研究活動の土台は、平和です。本学は、「愛知教育大学憲章」において、大学の理念として「教育研究活動を通して世界の平和と人類の福祉及び文化と学術の発展に努めることが,普遍的使命であることを自覚」すること、教育目標として「平和で豊かな世界の実現に寄与しうる人間の教育をめざす」ことを掲げています。

 安倍政権は、地球の裏側まで出かけていって他国による軍事行動に協力することを可能にする憲法9条違反の「安保法案」を、7月15日の衆議院特別委員会、16日の本会議で強行採決しました。
 マスコミの各種世論調査では、国民から多くの疑問の声があがっており、安倍首相自身も、衆議院特別委員会で「国民の理解は進んでいる状況ではない」と述べています。こうした状況にもかかわらず採決を強行するという常識ではありえないことが起きました。私たちは、愛知教育大学の大学人として、衆議院から参議院に送られた「安保法案」の廃案を訴えます。

 この法案は、憲法学者の圧倒的多数が憲法違反であるとの判断をし、衆議院憲法審査会では、与党が選定した憲法学者を含めて憲法違反であると述べ、法案反対の声をあげている内容の法案にもかかわらず、採決を強行するという事態は、日本の民主主義・立憲主義の危機を意味しています。この延長線上に、戦争のための教育が始まることも危惧されます。戦争国家のために子どもが犠牲にされたり、教師が動員されたりすることに断固反対するものです。

 私たちは、かつて日本が行った侵略戦争において、多くの学徒を戦場に送り出した歴史に鑑み、二度と戦争に協力しないことを誓っています。真の平和は、民主主義と話合いにもとづく外交によってこそ実現するものです。日本の平和憲法、9条の意義はそこにあります。

 私たちは、これから行われる参議院での審議において、武力による平和や秩序の維持であり、私たちの教育研究活動を脅かす危険性のある「安保法案」を廃案にすることを強く求めます。

愛知教育大学教員有志 

賛同者氏名(五十音順)
稲毛正彦  太田弘一  清田雄治  子安 潤
榊原洋子  竹川慎哉  道木一弘  富山祥瑞  
中妻雅彦  中山弘之  納谷昌宏  松原信継  
山根真理  萬屋育子

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