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2015年08月18日

東北大学職員組合,宮城大学教職員組合,東北工業大学教職員組合,日本科学者会議宮城支部の4団体、声明

東北大学職員組合
 ∟●私たちは「安保法案」の廃案を求めます

私たちは「安保法案」の廃案を求めます

 第 2 次安倍内閣は、多くの人々の反対の声を押しきって「集団的自衛権行使」を容認する閣議決定を行い、今 189 国会に「平和安全法制整備法案」と「国際平和支援法案」(以下、2つ合わせて「安保法案」)を提出し、7 月 16 日強行採決で衆議院を通過させました。
 「集団的自衛権の行使は憲法違反」という 60 年以上にわたって積み重ねてきた政府解釈を一内閣の閣議決定で覆してしまうことは暴挙としか言いようがなく、これら「安保法案」は、集団的自衛権を行使し、日本国憲法第 9 条を根底から覆すものです。

 憲法第 9 条は、第 1 項「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」、第2項「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」と定めています。
 自衛隊の創設も、軍事予算の拡大も、インド洋やイラクへの派兵も、憲法第 9 条の制約があるにも拘わらず、様々な言い訳を弄して強行してきたという点で問題でしたが、これら「安保法案」は、自衛隊が、他国の領土でたたかう他国の軍隊のために武器の輸送まで行い、戦闘地域であっても活動するという、まさに「武力」によって国際紛争を解決しようとする憲法違反の法案です。

 私たちのうち、大学で働く者は、大学の教育・研究の発展、学問の府の民主的環境の維持と、それを支える私たちの生活・勤務条件の向上をめざすと同時に、大学に相応しい労働組合運動として「いかなる権威からも自由で創造的な大学、人間と地球の未来を創る大学」をめざして活動しています。また、科学者会議に集う者は、科学を人類の真の幸福に役立たせるために、市民と連帯し、関係団体と協力・共同して、学問と社会のあるべき姿を探究し、科学の成果を社会へ還元することを課題として活動しています。
 安保法案」は私たちに他国・他地域との間に殺し殺される関係を強制するものであり、そのようなものは社会に不要であると私たちは確信しています。ここに共同して、「安保法案」を速やかに廃案にすることを求めます。

2015年8月11日
東北大学職員組合
宮城大学教職員組合
東北工業大学教職員組合
日本科学者会議宮城支部

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