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2015年09月01日

学問の側から安保法案を問う 高知市でシンポ

朝日新聞(2015年8月31日)

 公開シンポジウム「いま、安保法案を問う」が30日、高知市本町4丁目の県人権啓発センターで開かれた。「安保法案に反対する高知の大学人声明」主催。憲法学、政治学などの専門家4人が安全保障関連法案について意見を述べ、約230人が耳を傾けた。

 岡田健一郎・高知大准教授(憲法学)は「憲法9条から集団的自衛権を導き出すのは無理がある」。根小田渡・高知大名誉教授(政治学)は「集団的自衛権が日本の自立につながるという考えは幻想だ」と指摘。高知近代史研究会の公文豪会長は「中江兆民や植木枝盛など高知出身の思想家は優れた平和論を発表している。私たちはそれを継承していかなければ」。田中きよむ・県立大教授(社会福祉学)は「9条を守り、25条(生存権)も守らなければいけない」と話した。

 参加者からの「法案を最高裁で違憲審査できないのか」との質問に、岡田准教授は「真正面からの違憲判決は難しい。だが最高裁は世論に敏感。世論が違憲だと一致していれば最高裁も違憲判決を出しやすい」と答えた。(広江俊輔)


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