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2015年09月19日

国立大文系見直し 文科省が学術会議に説明

NHK(9月18日 21時09分)

国立大学の人文社会科学系学部の見直しを求める通知を巡り、文部科学省の担当者は、18日、通知に対する批判声明を出した日本学術会議を訪れ、「通知は大学の変革を促すのが目的で、人文社会科学系の学問を軽視しているわけではない」などと説明しました。
この通知は文部科学省が、ことし6月、全国の国立大学に出したもので、人文社会科学系や教員養成系の学部や大学院について「組織の廃止や社会的要請の高い分野への転換に積極的に取り組むよう努めることとする」と書かれています。
この通知に対し、日本の科学者の代表などでつくる日本学術会議は、大学教育全体を底の浅いものにしかねないとして批判する声明を発表していました。
18日、日本学術会議の幹事会を訪れた文部科学省の常盤豊高等教育局長は、誤解が生じているとして通知の趣旨を説明し、「社会の変化に合わせた大学の自己変革を促すのが目的で、人文社会科学系の学問を軽視しているわけではない」と述べました。
出席者からは理解を示す声とともに、「組織を見直すことだけが変革ではない」とか「社会的要請に合わせるだけでなく、その先のニーズを生み出す人材を育てることが教育だと思う」といった意見が出ていました。
日本学術会議の大西隆会長は、「きょうの説明は理解したが、通知の文面はそのような趣旨には読み取れないので、今後も丁寧に説明し続けたほうがいいのではないか」と話していました。

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