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2016年02月06日

兵庫医大の元教授が提訴 損害賠償も 地裁

毎日新聞(2016年1月22日)

 著書の虚偽記載などを理由に兵庫医科大(西宮市)を懲戒解雇された西崎知之・元同大医学部主任教授(61)が「懲戒理由に事実はない」などとして、同大を相手取り地位確認と2200万円の損害賠償を求める訴訟を21日、神戸地裁に起こした。

 訴状などによると、西崎元教授は昨年4月、著書「認知症はもう怖くない」を出版。大学側は▽同書にある「兵庫医大倫理委員会の承認を得た」などの記載が虚偽▽論文にデータ盗用があった、など計5項目を懲戒理由に挙げている。

 西崎元教授は「虚偽記載とされた記載は誤記で、故意はない」などとして4項目は事実ではなく、残る「無許可の兼業」は事実だが懲戒解雇するまでもないと主張。同大ホームページで懲戒解雇やその理由が公表されたのは名誉毀損(きそん)にあたるとして、損害賠償も請求した。

 西崎元教授は同日会見し、「誤記は出版直後に気づき、第2刷から訂正した。今後も患者のために研究にあたりたい」と話した。

 同大は「懲戒解雇には学内の適切な手続きを経ているので有効と考える。しかるべき対応を行います」とのコメントを出した。


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