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2016年02月08日

准教授懲戒処分無効 異議申し立て退ける

■読売新聞(2016年1月26日)

 常葉学園の補助金の不正受給を内部告発し、懲戒処分を受けた男性准教授(42)を巡り、処分の無効と地位確認を命じた静岡地裁の仮処分決定に対し、学園側が異議を申し立てた保全異議審で、同地裁(小松美穂子裁判官)は25日、仮処分決定を支持し、異議を退ける決定を出した。

 小松裁判官は決定のなかで、学園の担当者が准教授に対し、暴力団員の話を引き合いに出したとされる点について、「問題を解決する力があることを示すために暴力団に関する話をする必要がない」と指摘。「他に隠された意図があるのではないかとの疑いを抱くのも無理からぬこと」などと認定した。

 県庁で記者会見した准教授によると、昨年7月の仮処分決定で職場には復帰したが、授業は担当できていないといい、「授業を休むとスキルが落ちるので、早く復帰したい」と訴えた。

 決定について学園の担当者は「主張が認められず残念。弁護士と相談して今後の対応を決めたい」と話している。

 准教授は復職や慰謝料300万円の支払いを求める訴訟を静岡地裁に起こしており現在、係争中だ。

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