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2016年03月16日

広島大学准教授2人が提訴 「研究室撤去迫られ苦痛」

■読売新聞(2014年3月3日)

 下記の新聞記事は約2年前の記事であるが,この事件はハラスメントの事案であると判断し,あえて掲載する。現在,地裁に提訴中。(HP管理人)

 広島大の男性准教授2人が、研究室から退去するよう迫られるなどの嫌がらせを受けたとして、男性教授らと同大学に対し、計約1400万円の損害賠償を求める訴訟を広島地裁に起こしたことがわかった。教授は「本来は自分が使えるはずの部屋に居座られており、私が被害者だ」と反論している。
 訴状などによると、2人は2007年に同大学原爆放射線医科学研究所の准教授となり、大学に割り当てられた2部屋(各18平方㍍)と隣の大部屋(36平方㍍)を研究室に使用していた。
 11年、同じ研究部門に配属された教授が「自分が使う」として2人に2部屋から退去し、大部屋を他の研究者ら十数人と共同で使うよう提案。2人は一人当たりのスペースが2平方㍍になるうえ、教授は別に研究室があるとして抗議した。
 その後、所長や学長が、2部屋と大部屋を一つの部屋にし、その一部を2人に使わせる内容の「裁定」を出したが、2人は納得せず元の2部屋を使用。ほ年5月には、別室に置いてあった実験機材などを教授らに撤去されたという。
 2人は「実験ができないなど研究の機会を奪われ、精神的苦痛を受けている」として先月28日に提訴。大学には教授らの使用者責任があると主張している。
 教授は取材に「他に研究室はなく、精神的苦痛を受けているのは私だ」と話し、広島大は「訴えの内容がわからずコメントできない」としている。同研究所は放射線研究に関する国内の中核施設の一つ。

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