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2016年03月08日

嘉悦学園の創立者一族が私的流用 5年で8600万円

朝日新聞(2016年3月7日)

 中高一貫校のかえつ有明中・高校や嘉悦大学を運営する学校法人嘉悦学園(東京都江東区)は7日、2011年4月から約5年間で、総額約8600万円の不正支出があったと発表した。創立者一族が私的に流用していたといい、昨年12月18日付で当時の理事長と法人事務局長を解任した。

 学園によると、当時理事長だった嘉悦克(こく)・前理事長(76)が、自分でボーナス額を決め、1142万円を不正に受給。私的に大阪旅行をしたり車を使ったりしたものも2739万円あった。妻には、勤務実態がないのに3740万円を支出。また、法人事務局長だった長男の康太氏(44)も旅費などとして112万円を不正に受け取っていた。

 一方、文部科学省の指示を受け、昨年11月に設置された第三者委員会は、不正支出の総額を約1億3800万円と認定。7日に記者会見した嘉悦学園の佐野陽子理事長らは「前理事長の母への支出は死亡を理由に集計から外し、新たな資料をもとに学園が旅費などを精査した結果、(不正支出は)約8600万円だった」と主張した。11年以前の不正支出の有無については、「文科省の指示がなかったので調査していない」とした。

 嘉悦学園は不正支出があった約5年間で、国や自治体から計約30億円の助成金を受給している。


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